野焼きは違法です。
「これをフクロウさんから渡すように言われました」「何が入ってる?」「ネズミです」「気持ち悪いなサルはネズミは食わんなんかサルと構造が似てて食う気にならん、木の近くに埋めとけ」ジジにはお気に召さないようだ。だろうな私でもそうだろう。「お前は普段何を食ってる?」「大体食べられそうな葉っぱとかたまに見つけた果実か虫を食べてます」「偏食か?もっとうまいもの食え」ジジは指をさして木の上にある鳥の巣の卵を指さした。「あれを自力で1つ取ってこい、卵は栄養があってうまい。」「鳥には手を出したくないです、フクロウさんみたいな鳥もいるので」自分にも良心があることに気づいた。ということで代替案としてミツバチの巣からミツバチの子供と蜜を日が沈むまでにとってこいと言われた。今は大体昼の二時過ぎで時間があるが、日没が7時で森だと暗くなると視界が悪くなりうまく動けない。そして相手のミツバチはかなり厄介だ。毒を持っていて群れで襲ってくる。どうやって動きを鈍らせるかを考えなければならない。ジジは環境を利用するといいと言っていた。近くには池と実と草花、少し遠くに行って人間の作った坂道を進むと森を抜けて人間の住む農村がある。人は少なく年寄りが多いようでサルにも作物を荒らされる時以外には干渉をしてこない。田んぼではなぜか野焼きが行われていた。煙たい。そこで私は策を思いついた。恐らくジジには怒られてしまうだろう。本当はもっとやり方があるのだろうがこの方法しか思いつかなかった。
私は木の枝や石をミツバチの巣の木の支柱の部分にぶつけて巣を落とすことにした。するとミツバチが巣穴に集まり明らかに警戒していた。そして池に近づきながら投げ続けようやく落とすことができた。ここからが難しい所だ。ハチはこちらに襲い掛かってきた。そこで池の水をハチと巣に目掛け手ですくい水をかけた。ハチは羽がぬれると、飛ぶことが難しくなる。そのうちに巣を坂道の道路に転がした。坂道なので転がっていき。障害物を避ける為軌道を変えながら転がした。「そっちに行くな!」と後ろから声が聞こえたが、とうとう森を抜け野焼きをしているところまで近づき、煙を巣に充満するよう煙を当てた。ハチは煙が利いたのか出てこなくなった。そこにジジが駆けつけ森に引っ張られた。運よく人間には襲われなかったが、野焼きの近くに人がいたのでかなり危ないことをした。「お前何をやったかじっくり反省しろ」かなり怒られた。「うちの群れのやつにも言っているが絶対に人里には出るな。」とかなり怒られた。でもそれ以外は褒めてくれた。
ミツバチの蜜は水でシャバシャバだったがハチの子はうまかった。ぶにぶにでミルキーだった。ジジも嬉しそうに食べていた。かなり量があったので。「妻と娘にも振る舞おう」といい、挨拶も込めて4人(4匹)で歓迎会をすることになった。
7/7だからなのか筆が乗りました。