ネズミ
とても暑い暑すぎる、森はジメジメしていて虫もたかってきてうっとうしい。水を飲んでもぬるくて逆にだるさが増す。水の飲み場を教えてくれた世話焼きなじじいサルが、ばててしまいそうな私に身振りで一言も話さず教えてくれた。名前は「ジジ」といい、どうもジジの所属している群れに紹介してくれるそうだ。ジジは話す「お前今まで群れに所属せずよく一人で生きてきたな、いくつだ?「4歳です」サルは大体20~25歳で寿命を迎える。0~4歳は子供として扱われるが5歳になると成人のような扱いになる。「4つで群れを出たのか?」「一応所属してましたけど、親が街に出て母は森に残りましたが...」「苦労が多いな」群れの縄張りはもうすぐだそうだ「一応親みたいな世話をしてくれるフクロウがいます」「そうか」「ここが縄張りだ」ついたらしい。近くには湧き水と小さい赤い実のなっている木が何本かあった。かなり住みやすそうだった。自分の住む木から2時間ほどの距離だ。「男は1人で暮らして自分の群れを作っている頃だ、フクロウをずっとあてにもできんだろう。サルは子供の頃に生き方を教えてもらうが、生き別れて知恵もちゃんと授かってないだろう。この夏ここに通えば知恵を授けてやれる。群れのノウハウもな」フクロウとは今朝群れについて話していた。「ホッ、もし世話してくれるサルがいたらそこで学んできなさい」「ホッ君のお父さんも最初はサルの知恵を学んで偉くなって群れを作れるようになってから声がかかったのさ、人の街に出るための選抜の群れにね。その招待を受けたサルの中から頂点を決めてそこからベテランたちと街に出られる。」「世話してくれるサルなんているか?」「いるさみんな若者には優しい。」「フクロウさんはどうする?」「私は遠くで見ているよ心配はいらない。もし世話してくれるサルが見つかったら葉っぱでくるんだ包みを渡してほしい。」「何が入ってる?」「ネズミ」「きもっ」
1年ぶりです