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#01.堅苦しいのは無しと言うておるであろうが!

2023.1.14,話を新しくしていきます。

今までのを読んでいただいていた方。

本当に申し訳ございません。

かなり変わっているので、新しい作品としてお楽しみください。

物語の前に一つ言っておきます。

こちらの作品にでてくる『地球』は、私達が住んでいるものとは別物。つまり、パラレルワールドの地球と思ってください。



「もうそろそろ時間じゃろ。九十九」


「かしこまりました。既に準備は整っております」




 そう言ったメイド服を着た美しい女性は、言葉通り、人を迎える準備を終わらせていた。

 一方で、メイド服を着た美女の傍で椅子に堂々と座っている女性……いや、この場合は少女というべきであろう。この少女もまた美しい容姿であった。いわゆる美少女だろうか。背丈は140cmもない。からして、10歳程度だと思われる。 だが、その姿とは打って変わって、老人を思わせるかのような口調。

 その彼女の瞳はオッドアイだ。左右で色が違い右目が青と左目が赤となっている。おまけに、目の中には時計のような歯車のような比喩しがたい模様が浮かんでいる。身体からは輪郭をぼやかすような不思議なものを感じる。何かしらの術を行使しているからだろう。その瞳もそれによるものなのだろうか。そこにネコ耳パーカーを被っている。いわゆる、あざと可愛いというものだろう。見た目との相性もよくとても可愛らしい。

 これはそんな彼女…いや、あのお方が織りなす日常のお話。






 空間に歪みが生じた。

 まず、先導して従者のような者がでてきた。そして、彼女達が待っていた人(?)が後ろからついてきた。誰が来たのかと、一言で言うと陽気な美女。悪く言えば鬱陶しい女性だろう。

 時空神は、席を立つことはなかった。先程、九十九と呼ばれていたメイド服を着ていた美女が代わりにそちらへ向かった。


 九十九にエスコートしてもらいながら、連れられてきた陽気な美女は口を開いて




「やぁ、時空様。お久しぶりですね。相変わらず可愛らしい! 抱きしめてもいいですか?」


「うむ。地球の創造主、久しいのう。じゃが、遠慮しておくわい」


「おっと、間違えました。間違えました。あらためて、今日はおよび頂きありがとうございます」




 来たのは地球の創造神。2人は、まるで会話をするかのように目を合して笑いあった。それだけ信頼し合っている仲なのだろう。いや、目を合わせたまま見つめ合っている。




「降参です」




 先に目を逸らしたのは地球の創造神。手を挙げて降参の意を示している。




「まだまだ詰めがあまいのう」




 そう言って、時空神は愉快そうに笑っている。


 何があったかというと、簡単な腹の探り合いだ。2人はそれなりに親しい仲ではあるが無警戒で話すほど、馬鹿ではない。

 しかし、互いに警戒し合っていてはせっかくのお茶会が楽しくない。今回はというか今回も地球の創造神が妥協を余儀なくされたというべきだろうか。もしくは目上の者を立てたのか。はたまた、本当に押され負けたのか。それは神のみぞが知る。つまり彼女たち。


 そうして始まった、お茶会。

 テーブルを挟んで、時空神と地球の創造神が対面で座っている。その右斜め後ろにはそれぞれの従者を控えさせている。




「ではまず、私めから一言。特位の時空様、そして従者の九十九様、このような場を設けていただき感謝致します。こちらをおみあげです。どうかお納めください。地球で今、話題となっています"カヌレ"というスイーツです」


「なるほどのぅ。そう言えば食べたことが無かったわい。ありがたくいただくとする。それとじゃ、この場での無礼は許す。そう謙るでない。従者が可哀想ではないか」


「その言葉ありがたく……」


「お主が、敬語を使うのは違和感じゃのう」


「いやいや。これでも、敬語は使い慣れてる方ですよ。そう思われていたのなら心外ですね」




 地球の創造神は、頬を膨らまし拗ねたかのような態度をとる。わかってのとおり、これも一種のやりとりではあるが、口に出してまでの事ではない。

 あと、あざとい。時空神が、何やら頷いている。どうやら彼女も同じことを考えていたらしい。

 まぁ、あなたもなんですけどね。




「地球の創造主様、いつまでもお立ちになっておられては酷でしょう。お座りしていただきたく」


「あぁ、忘れてた。ありがとう」




 九十九は、地球の創造神を椅子に座らせるよう催促した。地球の創造神の従者が椅子を引いて座りやすいように促す。慣れた様子だ。




「無礼講じゃ。堅苦しいのはなしにして楽しもうではないか」


「では、そのお言葉ありがたくちょうだいします」





 時空神は、寂しそうな顔を一瞬見せた。

 地球の創造神が、まばたきをしたタイミングだったため彼女が見るような事はなかった。




「ところで、アスよ。話したい事があるのであろう?」


「? …………あぁ、私か。いいんですか?」


「構わん。少し面倒事が増えるだけであろう?」


「ですが…………」




 いきなり『アス』と呼ばれて戸惑ったものの、昔そう呼ばれる事に対して承諾したのは自分であった事を思い出して話を続けた。

 話の話題は変わる。

 あれとはなんだろうか。

 あぁ、あれか。うん。あれだよ。

 ということで、話を進めよう。





「そう警戒するでない。ここは、漏出することはない。それにわしがおる。そうやすやすと、そのような輩を許すわけなかろう。わしの前に立ちはだかって生きておったもんはおるか?」


「それもそうですね。実は、地球で少し怪しいことが。本当に、違和感というか。気を張ってないと気づかないようなほんの些細なことなんですが」


「そういう事なら力を貸すぞい。お主には世話になっておるしのう」




 そうして、今、地球で起こるかもしれないことを話し始めた。概要は主にこうだ。

 地球では普通確認されるはずのない魔素を確認した。

 それはほんの微々たるもので、量からして恐れるほどのような事でもないもの。ただし、それは魔法というものが使える惑星での事。地球では大問題である。地球には、魔素というものがほんの微々たるものだろうと入らないように特殊な結界が張ってある。そんな中、魔素が見つかる方がおかしい。何故、そのようなものがあったのかと調査していると、歪んだ空間を見つけたとのこだ。

 それで、そういう事に詳しい時空神を頼ったという事らしい。

 以上が今回の概要だ。




「ふぅーん。言っておくが、わしではないぞ」




 そういうことではない。

 ジュースを飲みながら適当に聞き流していたのだろう。そこにジュースがあるわけでもないから例えばの話だが。




「それはわかっております。時空様なら、もう少し手口は鮮やかでしょうし、こんなにわかりやすい証拠を残さないでしょう。そもそも、私たちは魔素を使わないですし」


「じゃな。今はまぁ、傍観しておくべきじゃと思うぞ。そこまで実害があったというわけでもあるまいし。まぁ、不気味というのもわかるがな。わしの方でも調べてみるのでこの件はまた今度じゃな」


「創造主様、こちら」


「あぁ、もう大丈夫。今はいらないから」


「承知致しました」




 地球の創造神の従者が下がる。


ブックマークや下の星をよろしくお願いします。

今のうちに古参ぶっておいてください。

皆さんが、古参ぶれるよう頑張ります


追記、彼女達が何故呼称に「神」とつけないのかそれは後でたぶんわかります

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