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華の少女はお話がしたい  作者: れもん
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序章 華の少女とボイスロイドと

━前書━

本日もこのような小説をご覧頂き、ありがとうございます。

摩知佳と一体のボイスロイドが織り成す、日常ほのぼの系小説、始動です。

完結までお付き合い下されば幸いです。


某年、某所

ある一人の女性が、“VOICEROID”を購入した。

そのVOICEROIDは、希望に満ち溢れていた。

このマスターは、どんな人だろう。

優しくて、格好いい人ならいいな。と。


近年、アンドロイドと呼ばれる人工知能を搭載した人形の機器が開発され、それは圧倒的な人気を誇った。

彼女が購入したのは、“日常の何気ない会話に一輪の華を咲かせる”をコンセプトとした機器、“VOICEROID”。

最もベーシックで、汎用性に優れるモデルだ。


ガチャリ


「……疲れた……」


彼女は独り暮らしだ。3階建てのアパートに暮らす。

低い身長、やや痩せた体型、成績は学年10位と、時々中学生と間違えられる程度の、普通の大学生。

だが、彼女は足りなかった。

アパートに不満は無い。

母親からも仕送りはある。

だが、彼女には「会話」が足りていなかった。

「このままじゃ面接落ちるよ?」と母親から毎日のように言われてはいた。

だが、見知らぬ人と会話して、気まずくなったらどうしよう。

それが原因で、いじめられたりしたくはない。

そんな感情が、彼女を蝕んでいた。

それを解消するために購入したのが、このVOICEROIDなのだ。


「…わかった…」


手を洗い、うがいをし、テレビを付けたらまずは取扱説明書に目を通す。

昨日不在配達票が届き、「やってしまった」と落胆したが、

今日はしっかり受け取りが出来、ちょっと上機嫌なのだ。


『VOICEROID “結月ゆかり” 起動します』

「……かっこいい……」


30秒程して、VOICEROIDが完全に起動する。


「初めまして。VOICEROID結月ゆかりです。」

「……おぉ……」


綺麗で、人間と間違えてしまいそうな肌の色。

整えられた顔のパーツは、“美人”の一言に尽きる。

黒を基調とし。紫色のラインの入った服は、購入すれば30,000円は軽く超えそうな程。

そしてなにより、美しく、そして女の子らしい、可愛らしい声。

感動して言葉が出なかった。


「マスター、大丈夫ですか?」

「…あ、ええ…大丈夫…」

「反応速度が遅いです、お酒を飲み過ぎたのですか?」

「…私は酒は飲まない…」

「ではどうしたのですか?」

「…取り敢えずそこに座って…テレビでも見ながら話しましょう…」



「…まずは貴女の事について話してもらえるかしら…」

「了解しました。VOICEROID+結月ゆかりです。」

「…分かった。私は沙藤摩知佳(さとうまちか)。よろしく…」

「了解しました。よろしくお願いします、マスター」

「…マスター呼びはやめて…摩知佳でいい…」

「了解しました。」

「…あと敬語は崩して…私は悪代官でもなんでもない…」

「それは無理です。ただやや言葉を崩す事は可能です」

「…なら出来る限り崩して…」

「こんな感じで良いですか?」

「……まぁいいか…」


「…これからよろしく、ゆかり…」

「……はい!」


摩知佳の、初めての“親友”と呼べる関係が出来そうだ。

━後書━

本日もこのような小説を最後までご覧頂き、ありがとうございました。

次回更新は未定ですが、今月中に書ければ良いかなぁと思います。

それでは、本日もお疲れ様でした。

お相手は、れもんでした。

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