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ステラの世界の歴史  作者: 神曲朗読好き
98/201

1-1-2-10 ワン王妃

 ワン王妃ーーーーーーその言葉を聞いたワンは膝を付いた。


「皆さんは知らないことが多いと言っていましたね。私もその1人です。ワン王妃……。そう言われるようになったのは、つい最近のことなのです。まさか自分がそう言われる日が来ると思っていなかったので……」とワンは言った。

 


「ワンさん、何があったんですか?」とステラは聞いた。

 

「実は私は、ビンサール王国の属国大人材国東王ケツチュウ様の王妃に選ばれたのです……」とワンは言った。


 モンシュは密かにヒールを唱えた。ワンの様子を見て、心配のようだ。みんな黙って聞いていた。


「私が、警備兵と名乗ったのは、私の身を隠したかったからです。私には、最近まで結婚していた男性がいました。しかし、その人は、別の女性の元へと……。いえ、仕方ないことです。お相手はクーテ様。ビンサール王国の属国で大人材国西女帝クーテ様の宦官となりました」


 みんな沈黙していた。魔物たちも真剣に聞いている。


「人間の世界はそのようになっているのか……」とサガラスキは言った。


「はい……。私は怖いのです。ケツチュウの王妃になった人間は、酒をお腹いっぱいに含まされて、お腹を踏まれる人がいると言います。それは、ビンサール王国の国王や重鎮が来た時に、度々行われるそうです。そして、一部の肉を裂かれ、献上するそうです。その時には、西女帝クーテ様が宦官を引き連れて来ます。その宴会の席で行うそうです。……私はハジュン様を信じていますが、そうしたことは絶対に嫌です」


 桜は引いていた。

「いつからそんな……気持ち悪い」


「それが臣従の証なのだそうです」とワンは言った。


「私たちが守るわ」と桜は言った。


 メリーも「絶対に見過ごせません」と言う。


 ラージュは「久しぶりに勇者として……」と言ったところで、ステラが「ちょっと待って……」と言った。


「ワンさん、今はまだ早すぎるかもしれないけど、本気でハジュン様のことを信じ続けるつもりなのですか?」とステラは聞いた。


「はい。私にはその道しかありません。これからもずっと……」とワンは言った。


 ステラは「ワンさんを助けたいのは私も同じだけど、本当に助けてほしいですか?」と聞いた。


 桜は「えっ? ステラ、あなたちょっと何言ってるの?」と言った。


 ステラは黙っていた。


「ハジュン様がつくってくださった世界です。嫌とはいえ、苦痛ではありません」と言った。


 桜はワンを叩こうとした。


 それをステラは桜の手首を掴んで止めた。

 桜は「ごめんなさい。言っても伝わらないと思ったから」と冷静になった。


「ある時は、たとえ夫が先立とうとも(みさお)を守ることが大人材国では第一とされてきました。それを守れず自殺した人が英雄とされていたほどです。国、時代によって、考え方は異なります。私にとって今は、ハジュン様が第一なんです」とワンは言った。


 そこに無線が入った。

「今、どちらにいるのでしょう?」と。


 ワンは、「神様の皆様ありがとうございました」と言って、外へと出ていった。ルンルンもジッとそれを見ているだけだった。誰もワンを追えなかった。桜は呆然としていた。


そして言った。

「結局、あなたが変わらなければ、何も変わらないじゃない……」

 一応、自分なりにワンとルンルンの関係性が繋がりました。ただ、本を読んでもあまり理解していないため、それを文章するのは難しいと思います。

色々な考え方を、分かりやすい文章のストーリーにしている人はすごいなと思います。学んでいきます。


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