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ステラの世界の歴史  作者: 神曲朗読好き
94/201

1-1-2-6 ルンルンの話

 ルンルンは自分も何か忘れているかもしれないと思ったのか、「記憶を映像化できる機器を使わせてほしい」と言った。

 

 ワンは「ルンルンさんは、持っていなかったんですね。思った以上に自分の記憶が戻るのはしんどいですよ」とルンルンに言った。


 ルンルンは「心配してくれて、ありがとう。私は、ワンさんの姿を見て、自分も思い出したほうがいいと思ったんです。お願いします」と伝えた。


 「分かりました。映像化してもいいですよ」とワンは言った。

 準備が整って、映像が流れた。

 その映像は次のようなものだった。


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 私はルン・シュンル。普段はルンルンと呼ばれている。大人材国には無い医療技術を学びたいと思い、科学連邦まで向かった。


 西の果ての国では、科学的に証明できないことは無いという考え方が一般的らしい。

 

 大人材国では、民族と宇宙が強く結びついており、宇宙と結びつく力があるために、私たちが発展してきたという考え方が一般的だ。そして、その宇宙を統べるのが皇帝だ。宇宙のあらゆる事象を操作できると考え、人の体にもそれを当てはめた。


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「名前、ルン・シュンルって言うんだ」とラージュは言った。


「すみません。まだ言ってなかったですね」とルンルンは言った。  


 映像の続きが流れる。


------------------------------------

 科学連邦で学んで何年か経過したある日、皇帝が大雨のためにどこへ消えたか分からないというニュースを知った。

 

 そこで混乱が生じて、コガネイロノタイヨウ帝国とビンサール王国が、大人材国に宣戦布告したということもニュースで知った。

 

 ビンサール王国には、強力な軍隊があるらしい。もう国は終わりかもしれないな。


 国の内乱と外敵の侵攻は同時に起こった。


 私は科学連邦内でそのニュースを注視していた。どうやら、コガネイロノタイヨウ帝国もビンサール王国も最新の武器で戦いを仕掛けているらしい。

 

 一方で我が国は、地方の貴族が皇帝になろうとしたりと混乱の極みだ。


 それから数ヶ月して、大人材国が降伏したとのニュースが流れる。私は科学連邦に住むことにした。


 科学連邦内で気になることといえば、年々自殺者が増えていることだ。ムゲンクノウという偉い神官の方が来て、救いの道を説いて広めているらしいが関係あるのだろうか?

 そのため、不老不死の研究が行われている。もうすぐ、それは人類の新しい一歩の幕開けとなるだろう。


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 映像はさらに続く。


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 不老不死の薬を科学連邦は開発した。その薬は「ホウマツ-1050」と名付けられた。そこには「10歳〜50歳くらいの健康な身心で、寿命が尽きることなく、肉片が気体になっても10年程度で再生するであろう魔法の薬です」と書かれている。


 世界中の人がそれを服用した。


 私は本当に変わったのかと思っていた。それからは異様に時が早く過ぎた。毎日、死にそうなほど急いでいた。人間の苦痛は、不老不死の安心感を超えていると思った。戦争は無くならないし、時間が足りないようになっているらしい。人々が平和な心、美しい言葉を忘れるほど時間がない。


 そしてある日、猛烈な熱と光が走った。


 目が覚めると、動こうとするが動けない。他にも人がいるようだが、みんな同じ状況らしい。痛いっ!


 「うー……うー……」


 「あれが俺たちの同族とはね……」


 何だろう。声が聞こえる。誰か私を助けて……。

 

 「そのケースに触れるな。殺すぞ!」と誰かが言う。


 私の手には感触が無い。誰かがケースに触れたのだろう。こんな状況で私は生きている。本当に不老不死なんだな……。


 「うー……うー……」


 「コーカイ様、こちらが被験者です」との声が聞こえる。


 「ありがとう。ハジュン様はおっしゃられていた。みんなが楽しく過ごせるようにいつまでも祈っています、と」

 

 「……ありがとうございます」とすすり泣く声が聞こえる。


 体が痛い。肉体が元に戻っている。


 「ルン・シュンル。ハジュン様があなたを治してくださいました。よく耐えてこられました。これからもよろしくお願いします」と言われた。


 私は見ず知らずの人に治してもらったようだ。


 この恩に報いていこう。


 その施設の名前は、伏魔殿第2神官コーカイ第6管轄焦熱地区研究所という。

 ………。


------------------------------------



「ここまでにしておきます。ちょっと疲れました」


「お疲れ様……」とラージュは言った。


「どうも、納得のいくものは得られませんでした……」とルンルンは俯いて言った。


「いや、すごいよ……」とラージュは言った。


 

11万字いったので良かった。

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