表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/201

1-1-1-9. ワタルの思い

この世界で、俺は間違いなく最強だ。


そして、世間や学園には俺の本心は知られていない。


ステラの話していたハジュンという神官長は存在しない。俺は、神官長という架空の存在を作り出した。

第六天(だいろくてん)魔王波旬(まおうはじゅん)という名前がカッコイイと思った。

だからハジュンと名付けた。

ハジュンは召喚した存在にすぎない。


俺が、この世界の神になる。

その計画を進めた。


表で支配するより、裏から操るほうが苦もなく楽しい。


ここに生まれた時、視界が闇に包まれて、その後すぐに光があった。


俺は、謎の力を持ってこの世界の住人として、生まれた。


そして数年後、家族が俺を残して自殺した。


「おい、俺の前で死ぬなよ。早すぎるだろ」

とか言ったな。

両親の自殺の理由は貧困と病苦で、俺を育てきれない不安からだ。

なぜこの世界にも、現実世界と同じように苦しんでいる人がいるんだろうかと俺は悩んだ。

悩んだ末に、俺は間違いに気づいたんだ。

この世界だけじゃない。

全ての世界の人間は俺が支配しないと幸せになれない。


そんなはずはないと思う人もいるだろうが、実際そうなんだと俺は思っている。

桜もメリーも俺の支援者であり、俺の配下にいる。メリーは俺を殺そうとしたが、俺を殺すのが無理だと知っている。


桜も実際のところ何を考えているか、よく分からない。同い年だと思っているが、気にしていない。


この世界は俺の世界だ。

俺が全てを支配してみせる。


満足できているわけではない。

ステラの存在は、満足できない理由の1つだ。

俺がこの世界に来た時からいる魔神アーリマン。戦う前にその姿は消えてしまった。

どうやら、ステラのお母さんが倒したそうだが、恐ろしい力だ。

魔神アーリマンとの戦いは恐らく俺が苦戦するほどだろう。

ダンジョンの敵の強さから見て、勝てるとも限らないと思っていた。

それを倒した人の娘とは何者なんだ。

魔神アーリマンが倒されたからといって、魔物がいなくなったわけではない。

魔物が特別強くなったわけでもない。

魔神アーリマン……。

何のためにこの世界で生きていたのか、俺にはわからない。


それはそれとして、早くステラを支配できるようにならなければと思っている。

すぐにこの世界に染まってくれるはずだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ