1-1-1-6. ステラ2回目の気絶
ステラはワタルたちのパーティーの家に寝ていた。
「ワタルさん、桜さん……私」
ワタルは言う。
「だいたい分かっているよ。何も伝えてなくてごめんな」
「私はみんな同じ人間として暮らしていると思っていました」
桜は言う。
「私たちは異世界から来たから、この国がおかしいと分かった。でも、ステラもそう思うんだね」
「私は、母から人はみんな同じで大切なんだって育てられたので……」
身分によって差別が存在するということで、ステラは強い衝撃を受けた。
ワタルは言った。
「俺たちがステラを守るから……。でも、この制度は変えるのが難しいんだ。ごめん」
「いえ、ありがとうございます」
ワタルと桜とメリーは、部屋を出ていった。
少し離れたところで話がされた。
「俺たちの世界は、この世界より酷かった。だから存在意義を確認できて嬉しかった。ステラには、慣れてもらうしかないんだろうな。神の子として扱われれば、何とかなるだろう。俺たちがこの世界を守るんだ。この世界の奴らには黙って怖がっていてもらわないとな」
「そうね。ふふふ……」
「2人とも、それ悪役のセリフですからね。後でやられますよ」
「その時はメリーさんも、戦ってくれるだろ?」
「追放された私を仲間にしてくれたのは2人ですからね。いつまでも仲間になって差し上げます。彼女がお二人の目指す道を行く応援をさせて頂きます」
翌日、ステラはそれぞれのクラスを見に行こうと思っていた。
ふらふらと1人で歩く。
別のクラスの生徒がいる場所に着いたようだ。
クラスが異なる生徒たちが視線を向けていた。
誰もが震えて怖がっている。
「みんな! 私は、この学園を変えたいの!」
そう叫んだ途端、シギなど、教師が数人集まってきた。
「こらこら、外に出てきちゃダメですよ。ここはステラさんが歩く場所ではありません。それでは、沈黙を守って頂きましょう」
「あっ」
シギはステラを見ていた生徒たちの首を飛ばした。
そしてその首はステラの前に転がった。
「えっ?」
ステラは意識を失った。
夢の中にステラはいた。