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ステラの世界の歴史  作者: 神曲朗読好き
55/201

1-1-1-55 夢に出る光景

ラージュは寝るたびに夢を見た。

ハジュンが、笑っている姿を。


その理由が『人間が楽しいと思っているから』というもので、ラージュには、その言葉の意味が分からなかった。


それを桜に相談してみた。みんなは寝ていた。

桜は、夜空の見える丘へとテレポートして連れて行った。

「誰もいないほうがいいんだろう?」


「ああ、ありがとう」


「それで、私の思うところとしては、ハジュンの言っていることは、あってはならないことだと思う」


「ああ、だが俺の場合は、戦争が怖いなんて思ったのはあれを見てからだ。それまでは国内外の問題を、いつまで話し合いで解決しようとしているんだと思っていた。みんなで戦って、勝った方の言う事を聞けばいいと思っていたんだ」


「私は、まだそういうのは分からないや。同じ地球に住んでいたんだ。これって意味のあることだと思わない?」


「桜は、カオス要素が好きな中二病だと思っていたんだけど、変わったのか?」


「失礼な。私は自分が好きなことと、分けて考えるだけだよ。台風の日に外に出て死んだからね」


「それはすまないな」


「いいよ。それにしても、今になって思うけど私の両親も死んだのかな」

桜は、上を向いていた。


「……ごめん。俺だけじゃないんだよな」


「マリアさんもいるんだよ」


「えっ? どういうこと?」


「マリアさんは、妹のケイラさんの中に生きているみたい。何か手違いでもあったのかな?」


「マリアが生きているんだ……」


「恵まれているよね。私たちは」


桜とラージュは、しばらく夜空を見ていた。


「桜は、ここでは何て名前だったの?」


「唐突だね」


「ああ、何か気になってさ。悪い悪い」


「私は元から桜だよ。なぜかは知らない。もちろん、死ぬ前からね」


「変わらない人もいるんだ」


「両親の名前がプンダとリーカなのに私は北東の花が好きだからとか言って、桜になったんだよ」


「へー、俺の知らない名前だな。……今日はありがとう。少し楽になった気がするよ」


「いやいや、付き合いが長いからね」


2人は家へと戻った。


最近本読んでないな….。


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