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ステラの世界の歴史  作者: 3c79
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1-1-1-49 ワタル?

モンシュは涙を流していた。

桜は「ごめん。まだそうと決まったわけじゃないから。すみません」

ステラもモンシュも「すみません」と謝った。


女の子は「いえ、そうなんです。大人材国だって、人間としての尊厳があるのかどうか……それに……」と言うと、口を閉じた。周囲を確認する。


桜は「大丈夫。ここには気配は無いよ」と言った。


ステラは「それに?」と聞いた。


女性は「ちょっと話はそれますが、私は、生まれてすぐに、おじさんの家で育てられました。両親が2人の子供を育てられなかったからです。私には兄がいたそうです。私がおばさんと外で洗濯をしていた折、おじさんから両親が自殺し、その家から兄が出て行ったと聞きました。いきなり『俺はこの世界の神になる!』と言って、お坊さんと一緒に出て行ったとのことでした。私のおじさんは、王国のメアリ学園から勇者が来たと言っていて、その勇者が兄さんかもしれないと言っていて、学園に向かいたいと思っています」と言った。


「ワタルのことかしら……」と桜は顎に丸めた手を当てて考える素振りをした。


グリドラーは「そのことは、ワタルに聞けばいいんじゃないか?」と言った。


ワタルは戻ってこなかった。


すると、頬の細い男性が近づいて来た。


「ケイラ、その人たちは?」


「ソリおじさん、王城からいらっしゃった人たちよ」と元気に答える。


「こんにちは」とソリと言う男性は、ステラたちに明朗な挨拶をした。

ステラたちも笑顔になった。

「こんにちは」と挨拶をした。


「ケイラ、みなさん、どうか怪しいものではないので、家へ来てくださいませんか?」


ステラたちは、付いていくことにした。

「よろしくお願いします」


家と言っても、枯れた草で屋根が覆われて、今にも吹き飛びそうな小屋だった。


「ケイラ、お兄さんのラージュのことを話したのか?」


「ええ、兄さんのことを話したの」


「ラージュ?」


「私の兄の息子の名前だ。この子ケイラの兄だ。ラージュは、ハジュンという謎の人と共に消えてしまったよ。ラージュは、良い子だったんだ。貧乏なこの村を救おうといつも夢を話してくれた。その夢が私たちの希望だったんだ。だが、ラージュは出て行ってしまった。急に『俺はカイドウワタルという名前だったんだ。異世界から転生……って言っても分からないか……まあ、今からハジュンというやつを出して、世界を救うよ。今までの俺とは違うってことです。この子のことも、よろしくお願いします』と出て行ったんだ。あの時は頭が混乱して、でも勇者がこの国に来た時は、ラージュにまた会えると喜んだものさ」とソリは目に涙を溜めていた。



「ワタルに……いえ、ラージュにそんな過去があったなんて……」と桜は頬をつたう涙を拭った。


グリドラーは驚いて泣いていた。

「ここに繋がったよ。あの法則性を書いた本を彼が持ち出してくれて良かった……使い方は間違えているけど、そこは何とかしよう。ステラ、ぼくはこの時を待っていたんだ」


ステラたちはポカンとしていた。


グリドラーは「ぼくがまだ鷲だった頃からあの本は翻訳者を求めていた。それだけさ」


ハテナマークが流れた。

ソリは、「異世界から来たと言っていたが、それでも良かった……あの子にも命の使い方があったんだよ……。ケイラ、君の父エンギョクは素晴らしい子を残してくれたんだよ」と言った。


ケイラは「ごめんなさい。私たちついていけてない」

モンシュも泣いていた。アイニーも泣いていた。


涙に釣られてみんな泣いた。

そして「彼が生まれてきて本当に良かった」とソリは涙ながらに喜んで言った。

ワタルは翻訳者だったのか……。論理性はあるかどうか分からないけど、こんな風に進められて良かったと思う。


下手の考え休むに似たりだから、書き進めるしか分からないな……。

あとは、ぼくの世界観に任せよう。

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