1-1-1-45 天王デーヴァ
暗い部屋の中。
ハジュンは18人の神官を呼んだ。
全員、平伏している。
「第1神官エンジ、何を誓う?」
エンジは涙を流して「ありがとうございます。喜悦はかりなし! 嬉しいかぎりでございます。私はかの星へと向かい、この世界のあらゆる書物を共に持っていきたいと思います」と言った。
「素晴らしい。必ずやり遂げられるよ。行きなさい」
「ありがとうございます!」
そして、出て行った。
「第2神官 コーカイ、何を誓う?」
コーカイも泣いていた。
「私めは、全世界に宇宙の真理を説きひろめてみせます」
「素晴らしい。必ずやり遂げられるよ。行きなさい」
「ありがとうございます」
こうしたやり取りが続く。
第3神官 フー・コンゼンは
「私は北にある大勢の人の国と言われる大人材国に行き、国に信頼の旋風を巻き起こしてみせます」
第4神官 ムゲンクノウは
「私は西の彼方へと、全てのゴミを消滅してみせます」
第5神官 クギリは
「私は学園内の清掃をします」
第6神官 ゴクアク
「私はクラス0〜5の全ての人の慈悲の行いに施しを与えてみせます」
第7神官 シュギレン
「私は、海を渡り、北東の国へ行き、全世界の飢餓、疫病、戦乱の到来を告げ、尊き心を持った軍隊をつくりあげてみせます」
第8神官 ダルマン
「私は言葉を超越した道を開拓してみせます」
………他にも様々な誓いが立てられた。
全員が出て行き、最後に第18神官 デーヴァが残った。
「私は清廉潔白な生き方を学園内に広め、教育の普及に努めてまいります」
「クギリ、アジャタと共に、学園の発展に寄与してくれ。私はこの体で見る世界と全世界を見る私とで、私自身を見ている。やはり、この世界には苦しみは無い方がいい。楽しく、常に楽しく生きさせたいと思う。楽しく楽しく生きさせれば生きさせるほど、私も楽しいからね」
そして、この集会は終わった。
デーヴァは、クラス0の子どもたちに教育を行なっている。シギという名前の理由は、神官デーヴァは、「天王デーヴァ」と評され、あまりにも天に近い存在と謳われ、尊敬されていたからだった。
だが、実際のデーヴァには、初歩的な魔法以外覚えることができなかった。ハジュンと出会い神官となってから、自分の存在が自分の実体以上に膨れ上がり、最初は恐縮した。しかし、慣れてくるとそれを当然のことと思うようになった。
アジャタは、王族の息子だった。
デーヴァの推薦により、クラス0へと入ったのである。
クギリは、卒業した学園の生徒だった。
デーヴァの元で修行したのである。
デーヴァは、さらなる学園の発展に寄与するために動いた。
学園の職員室にて、
「クラス0だと、ステラとゴウタミか。問題児だな」と鼻の頭を掴む。
「シギ先生、大丈夫ですか? この学園に仇なすものは、殺せばいいのに」
そこへ現れたのは、少年アジャタだった。
「アジャタ、そうやってすぐに人を殺してはいけないからね」
「言うこと聞かないじゃないですか?」
「そこなんだよねぇ……」
教員は大勢いる。
マイトレアという教員が、デーヴァに声をかけた。
「シギ先生、疲れていては毒ですよ。休みますか?」
「休んでいられません」
「そうですか。 でも、どうしてそんなに疲れているんですか?」
「あまり物事が上手く進まなくなってきたからです」
「私もいつもですよ。ああ、授業だ。行かなくちゃ。それじゃあ先生」
「私も行くか」
授業の時間。
この日は宇宙の話だった。
みんな心を弾ませていた。
「ハジュン様は宇宙の真理です。宇宙そのものです。私たちはハジュン様を命として生きていくのです。それは、本当に素晴らしいことです。世の中にはびこった楽になるために苦しむ必要が無くなりました。ハジュン様によって、私たちは生きているのです」
みんな拍手をしている。
このような話が「宇宙を学ぶ」と題して、行われる。
ステラはこれを真に受けるみんなを見て、目が光りかけた。
だが必死に我慢した。
授業が終わり、ステラは深呼吸をする。
「いつもいつも息がつまるほど苦しい授業だ。ハジュンは手出しすると言っていたけど、夢のはずだから……大丈夫なのかな」
アニメの影響を受けて書きました。
それを書くことにしたら、難しい話になるようなことを書いてしまった。
5万字過ぎた。
話の展開は、急展開。
18人のよく分からない人たちも出した。
まあいい。
とにかく進めよう……黒歴史も黒く塗り潰したなら黒く見える。その頃の考えを改めた自分をなぜ信じないのか。黒歴史に、光り輝く今の歴史を紡げ。