1-1-1-40 ステラの強さ④
ゴウタミは不思議そうにしていた。
「ハジュン様はすごい人だったなー」
とステラは棒読みする。
「ふふふ、不思議なことって、ステラが初めてだったから……あのハジュン様を見て頭を下げたり、物怖じしたりしなかったのは」
と口を押さえて、ゴウタミは話をした。
「いや、じゅうぶん怖いよ。ハジュン様は」
「でも、私たちとは別の感覚で怖がっているよね。クラス0の生徒はみんなハジュン様を尊敬しているわ。それこそ、誰を信じられなくなったとしても、ハジュン様だけは裏切らないと信じている。私もそう……なのかもしれない」
ゴウタミはその話をすると涙が落ちた。
「ゴウタミは、他に信じられる人はいないの?」
「あなたを信じているわ。あなたは私を信じているのかしら?」
「信じてるよ」
ステラは笑みを浮かべながら言った。
「半々にしておいてね。私は普通の人間だから……」
ゴウタミは俯いていた。
ステラは沈黙した。
「ごめんなさい。教室へ戻りましょう。ハジュン様と会ったことは内緒にしてね」
「うん」
教室に戻ると、ゴウタミの両親が来ていた。
「申し訳ございません」
ゴウタミは両親とともに帰ることになった。
何も言わずただひたすらに頭を下げて、帰っていった。
ゴウタミは俯いていた。
教室では、クラス0の生徒が全員ゴウタミとステラの処罰を望む投票をしていた。
多数決により、ゴウタミは学園登校禁止、ステラは学園内を歩くときはクラス0の生徒を監察官として歩くことになった。
クラス0の生徒の中でその役になったのはアジャタとクロウトであった。
監察官には特権として反逆行為と認められる客観的な証拠があれば対象を殺しても良いということが認められた。
ステラは呆然としていた。
気を取り直して、魔法の授業を受ける。
放課後の教室。
ステラはイスに座り、笑いながら泣いた。
「ごめんなさいゴウタミ……でも良かった……私だけで良かった……」
アジャタは笑いながら泣く、その姿を見た。「ステラ、頭でもおかしくなったか?」
「おかしいわ……だって、ほらこんなに近くに私がいるのに、手を出さないでいいの?」
とステラはアジャタの耳元で囁く。
「えっ!いつの間に!」アジャタは異常に早く近づいた、突然現れたように見えるステラに鳥肌が立っていた。
その接近を「反逆だ!」と、反逆行為と見なし、クロウトが刃物で突き刺したが、血が出るだけで、倒れなかった。
「あれ……」
アジャタとクロウトは「ファイアボール」と叫んだが、小さな火もつかない。
アジャタとクロウトは小さく妖艶な天使から「私をいつまでも殺そうとして……全力で」と囁かれる。
アジャタは「軍隊を動員しないと無理かもしれないな」と言った。
クロウトは、「本気でそう思う……」
そうしてアジャタは、「危険だから今日は帰ろう」と言って、クロウトは「アジャタがそう言うなら」と言って2人で走って帰った。
放課後の教室、1人でステラは言った。
「軍隊でもなんでもいい。私以外の人間にこれ以上手を出させはしない」
ステラが話すという後書きを消すことにしました。




