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ステラの世界の歴史  作者: 神曲朗読好き
36/201

1-1-1-36 火事

クラス5の雰囲気は少し暗かったものがさらに暗くなった。


みんな何かに怯えている。

緊張感が漂う1日が終わった。


放課後。

アイニー、グリドラーは、モンシュを誘って一緒に帰ることにした。

アイニーはモンシュに言った。

「モンシュは強いよね」


「いや、強くないよ」


グリドラーは

「十分強いよ」と言った。


「どうやって洗脳が解けたの?」


「私には効果が無かっただけで、理由はよく分からない。ただ、本当に洗脳なのかしら?」


「洗脳ではないの?」


グリドラーは「ぼくには洗脳魔法としか見えなかったけど……」と言って首を傾げる。


「魔法は発動しているかもしれないけど、もっと深いところで動いている気がするの」


グリドラーは言う。

「本当に鋭い人だね。そうか。これは信仰だ」


「信仰?」


アイニーもモンシュもピンと来なかった。


「そうだな……洗脳を経て、信仰になったとでも言うのかな……」


「あー……」

2人ともシンクロして言った。


「つまり、自分の心の力で洗脳されているってことになるのかな?」とアイニーは言った。


「ある意味でそうなるね」

グリドラーは頷いた。


「言葉にするのが難しいけど、私が感じたのはそんな風になるわ」

モンシュもアイニーの方を向いて言った。


ハジュンへの信仰。

それが彼らの気づいたことだ。


そうした話をしていると、モンシュが急に慌て出した。


「あれ? 私の家の方だ」


小さな煙が上がっている。それは少しずつ大きくなる。


「火事だー!!」


街の住人が叫んでいる。

魔法使いが動員され、火事の現場へと向かっていた。


アイニーは「私も行くわ!」と叫んだ。

「アイニー、危ないわ!」とモンシュは答えた。


アイニーは、宙を舞い、モンシュの手を繋ぎ、「案内してくれるかしら?」と言った。


「道をまっすぐ進めば着くわ。ごめんなさい。迷惑かけて……」


「分かった。グリドラー、行ってくるね」


「2人の人が閉じ込められているようだから、気をつけてね。その人たちは、もしかしたら……って、もう行ってしまったか」


2人は急いだ。


すると、「ああ!モンシュ!無事だったのか!」と声が聞こえてきた。


「お父さん!中に人がいるって」


「ああ……閉じ込められてしまったんだ。この家に火をつけた2人だが、火をつけたらどうなるか分かっていなかったようなんだ」


「おーい! 助けてくれ! 熱いんだよ!」


家の中から声が聞こえる。


「中の人が火をつけたの?」とモンシュは言った。


「ああ、家族はみんな外へ出ていてね。お母さんもライアンと散歩で外にいてな。私たちが来た時は火は弱かったんだがな……」


「早く消さないと2人が死んじゃうよ!」


アイニーは、「モンシュの家を焼こうとしたのよ。それに火が強すぎるわ」と火をつけた犯人たちへ怒った。


魔法使いたちは、懸命に水をかけるが、火は消えない。ますます強くなった。


ドアが焼けて開く。

火ダルマの人間が1人出てきた。

「おーい!……許してくれ。ああ焼ける……焼けるよー!!」


アイニーは水をかける。皮膚が黒焦げだ。


「今助けるからね!」

モンシュはすかさず治癒魔法をかけた。


「ひどい火傷、可哀想……」


「モンシュ、私も手伝うよ」

モンシュの父も治癒魔法が使えた。


アイニーはその姿を見て、「中の人も助けてくるわ」と言って中へ入って行った。


そして、瞬時に帰ってきた。

その火をつけた人を見て、モンシュは驚いた。

「シャープロ先生!!」


「ああ……先生じゃないですか。大丈夫ですか?」

モンシュの父も言った。「大丈夫ですか!先生」


モンシュの母も来ていた。


「うっ……大丈夫だ……本当に申し訳ございませんでした」


シャープロは、座を正し、モンシュの家族に伏した。


「アイニーが一瞬で先生を家の中から助けてくれたんですよ」


「アイニーが?……」

シャープロは疑いながら言った。


「いいえ、私のことを助けてくれた神様の力です」

アイニーはそう答える。


「ああ、そうか……ありがとう」

シャープロは、それにひとまず納得して消えた。


「あっ!逃げた」

アイニーは怒って追いかけようとしたが、「ダメよ。私たちが何を言っても通じないわ」とモンシュに言われて、とどまった。


「もう1人は誰?」


「この服の紋様はクラス3の……チーシク」


「あの時槍で刺してきた子だ」とアイニーは言った。


チーシクも動けるようになると「嘘だ!」と言って、逃げていった。


モンシュの家は焼けてしまい、アイニーはモンシュに家に来るように勧めた。


モンシュの母は言った。

「モンシュ、良いことだわ。私たちは、おじさんの家に行くわ。あなたは友達と頑張って勉強しなさい。そうすればきっと良いことがあるから」


父は「ライアンは私たちと一緒に、モンシュを守れるように頑張って勉強しなさい」と言った。


モンシュは、「お母さん、お父さん……うん。私いっぱい勉強するわ」と言った。


そう言って、モンシュは新しい家に向かった。

ライアンを忘れていたことに気付きました。そのため、ライアンは家族と一緒にする方向にしました。


今は、モンシュはアイニーと一緒に活躍していけるように書いていきます。(2021.1.18)


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