1-1-1-23 門
王城まで約3日を経て到着した。
「とても遠かったね」
グリドラーは、ハゲた頭をこすりながら、王城の門の前にいる。
門番は、巨大な魔物のように見える。
「ドロドロドロ……ドロドロ……ドロ?……ドロ!!!!」
顔が真っ赤になり、ステラたちに向かっていった。
「あれ? どうしたんでしょう……」
アイニーは、後ずさりしないようにした。
そしてジッと見つめた。
しかし、門番の魔物は襲ってくる。
ステラは、
「門番は、ダメみたいだね」と言った。
アイニーは
「私にちょっと披露させてください。紅蓮」
氷漬けになった魔物の塊が蓮華が開くようにバラバラになった。
ステラは
「紅蓮はこういう意味なんだ……」
と言い、感心していた。
「私が使うとこうなるんです」
とアイニーは自慢げに語る。
グリドラーは、
「ぼくにも披露させてね」
空の上に一本の線が伸びた。
1匹の鳥が落ちてきた。
グリドラーは鳥の様子を見る。
「この鳥は、ぼくたちを監視していたんだ」
「気づいていたんですか?」
ステラとアイニーは驚いていた。
「そうだね。ふふふ……ぼくには、気づくことができた。でも、ステラもアイニーも驚いたフリして、気づいていたんだろ?」
「ええ、まあ」
「はい……すみません」
「ステラもアイニーも、修行の仕方が違うものね。ステラに至っては、アイニーの両親も知っている有名人に修行してもらったんだから」
「私の両親がステラのお母さんを知っているんですか? 私の両親が知っているとしたら、ステラとの出会いがもっと素晴らしい出会いだと思います」
「お母さん何したんだろう……」
「ごめんね。話の途中だけど、ステラの仲間が出てきたみたいだね」
門の前に、ワタルたちが立っていた。




