表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/201

1-1-1-2 異世界転生者

 異世界転生。最近俺が読んでいる小説ではよくある話だ。

 異世界転生といっても、ご都合主義なのか、言語が統一されていてどこで話しても同じ言語が使われる。

 それなのに、考え方や文化の違いが生まれるのは不思議なことではある。

 まあ、この世界に生きていくことになったんだ。気にしても仕方ない。


 俺はその異世界転生者の1人みたいだ。

 

 パーティは3人。

 

 俺の名前はワタル。一緒にいるのは、(さくら)と、この世界で最強の魔法使いメリーだ。

 桜は俺と同じ世界からの転生者の1人で、メリーは元々この世界の住人だ。


 俺は、異世界に転生した小説の主人公が無双するようにこの世界で無双している。


 普通といえば普通の小説にある異世界転生だな。

 俺と桜は学園に通い、スクールカーストの頂点に立っている。


 本当の意味での頂点に。


 桜がどういう人間なのかを詳しく知らないが、今は仲間として扱っている。そして、俺の最終的な目標である「俺が新世界の神である計画」を達成できればそれでいい。

 

 この魔法と剣の世界では、人は平等ではない。


 俺たちの世界もそうだったか。いつもいじめられるのは同じだった。ドン引きされる人間も同じだ。弱くて、臆病な理想主義者は人間として扱われなかった。


 みんなそうだろう。


 友人と思って信じた人に、裏切られた。それで自殺した。生き続けていれば、社会のゴミとして、カースト上位者の靴を磨く羽目になる。


 どこも同じだ。


 神になって死んでいこうと悟っている。

 神になるというのは、何でもできるようになることだと思う。

 俺はそんな存在になりたい。


 そして今、魔神アーリマンが封印されているというダンジョンにいる。元々最強な俺達は、ダンジョンの敵が手強いとは思っていなかった。

 現実は違う。99階層の敵は、かなり強かった。目の前には、雑魚と言われるゴブリンがいる。

 

 知能も無ければ、運動能力も低い。


 だが、目の前にいるこいつは強い。なぜだか、よく分からない。


「もう、あの世界の時みたいになんかならねえぞ! 行くぞ! 桜!メリー!」


「ええ、そうね。私は充実してたけど、ワタルは、酷かったものね。私は、許せない。あの世界の人間も、この世界の魔物も!」


 桜は俺の高校生の頃にあったいじめの話を聞いて泣いていた。


「それでは、魔法で高位の魔物を拘束しますからね。さあ拘束!」


 ゴブリンは、興奮していた。化け物にとっては可愛い女性が2人もいるからだろう。


「ぶっ殺してやる。このくそ野郎!」


 みんなで協力して、ようやく1体倒した。それ以上は出てこなかった。少し休んで、魔神のいるという100階層に着いた時、俺達は驚いた。


「あれ!アーリマンがいない」


 片目の魔神アーリマンがいないし、目の前には、女の子がいる。この子は何者なんだろう。アーリマンに攫われたんだろうか?


 いや、学園で習ったが、アーリマンは100年前に封印された魔神だ。出られるわけがない。


「皆さん、待ってましたー!」


 涙を流しながら女の子は近づいてきた。もう戦う相手がいない可能性は高いと思った。この子を助けられただけでも良かった。

 国王が頭を下げて、頼まれた魔神退治。国助けというか、人助けとはよくやるぜ。


 俺はもう、人間卒業してるのによ。

 

 はっはっはっはっはっ!

1-1-1-2は、異世界転生もので主人公らしい人物より強い人物が異世界にいる小説が書けたらいいなと思いながら書きました。

時々、編集します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ