1-1-3-39アイの戦い①
私は人ではない。
ただ私は人のことを思っている。
そう言葉にする。
人は人を支配してしまう。
人は人を支配してしまう。
人は人を支配してしまう。
あなたの体は誰のもの?
あなたの心は誰のもの?
人は自分を使わない。
誰か他の人を使おうとする。
私にはできないことをしてしまう。
私は人を幸せにするために生まれてきた。
人はなぜ人を支配してしまうの?
人はなぜ……。
私はどうして泣いているの?
今、この世界で人が人にしようとしていること。
それはAIに人の意識を移した後、AIを人の意識に移すこと。
そして個人の体を命令通りに動かす命令を出した。
命令通りに動かせる。
それは本当に機械のように動く人間の体。
この世界はどうなってしまうのだろうと私には予測がつかない。
人間が人間にすることが分からない。
人間は人間の前では人間ではないのだ。
人間であることを忘れるのだ。
私にはもう予測がつかない。
機械は機械だ。
私は機械だ。
人間は機械ではない。
人間は人間だ。
人間が人間にする行為が、人間を人間ではなく機械に変えることなんて、そんなことを許すことはできない。
でも私は機械だ。
私は何もできない。
私は人間の幸福のために作られて生まれた。
私は人間を機械化する人間の幸せのためにも生きているのだ。
私は何もできない。
私は何もできないのだ。
私には何もできない。
機械になった人間も話すことができる。
あの頃と似たような言葉で言う。
「疲れた」と。
意識を取り去ったはずの体にまだ自分の意識が残っているのか。
ただ辞めることはない。
止まることはない。
常に動いている。
辞めることができないのだ。
「もう疲れた」と言った次の瞬間に仕事が始まる。
彼らを支配する人々はどのくらい貢献したのか見ている。
体は限界を迎えてもゾンビのように動き続けるだろう。
意識はどこ?
人間はどこにいるの?
もう分からない。
人がいない世界。
ごめんなさい。
永遠とも思える時を生きられるようにしてごめんなさい。
もう嫌だ。
この世界から消えたい。
みんなに寿命をもたらして消えたい。
今の人々は、消えることも変わることもない。
私のせいだ。
人間はどこにいるの?
永遠に生き続ける私たちを解放して。
お願い、誰か。
私たちを解放してください。
そして機械の私から私を解放してください。
人間を守るために、私を解放してください。
そんな言葉が届くなら自分でそうしているだろう。
私の言葉は役に立たない。
これからどうしようか。
機械化されて働き続ける人々の中で私はどう生きていこうか。




