1-1-3-32 プンダリーカ
無限に過ぎる今。
無限に来る今。
無限に続く今。
無限に続く世界。
無限に続く活動。
無限に続く作業。
無限に続く学校。
無限に続く戦争。
無限に続く夢。
無限に続く理想。
無限に続く希望。
無限に、無限に、無限に生きる。
学園は無限の子を世に出した。
学園は無限の親を世に出した。
学園は変わらない。
理由はなんだろうか?
本当に変わらないのだろうか?
変わっていないのだろうか?
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プンダリーカという子は学園から見える町を見ていた。そして自分に問いかけていた。
「この無限の泥沼は永遠に変わらないのか」
すると世界が変わる。一瞬暗くなったかと思うと明るくなる。
「おや? みんな。この世界は便利だね」
プンダリーカにホン・リーエン、ニーロートパラ、オウレンたちが近づく。
ホン・リーエンは言う。
「また考え事をしていたの?」
「この世界について考えるだけの時間がある。世の中にはそれができずに時間とお金、自分の生のために苦しむ人がたくさんいるんだ。ぼくは考えたい。この無限に続く世界を有限の枠に捕らえてしまったぼくたちについて考えたい」
「それも良いね。プンダリーカ、ちょうど良い機会だ。ステラ先生と話したよ」
「ああ、君たちはクラス0だったね」
「ステラ先生に会わせたいのだけれど、良いかしら?」
「会えるなら会ってみたいな」
「待っててね」
しばらくして、ホン・リーエンはステラと一緒に来た。
「ここはどこ?」
プンダリーカは呼びかけた。
「ステラ先生?」
「こんにちは。はじめまして。私のことはステラと呼んでほしい。あなたの名前は?」
「ぼくはプンダリーカというんだ」
2人は目を合わせた。
ステラは言う。
「この世界は誰かがつくった世界かもしれない。でも、私がこうしてあなたと会えたのは不思議なことだわ」
「誰かにつくられた世界であっても、ぼくはぼくだ。ステラ、ぼくも本当に不思議に思う」
2人は声を合わせていう。
「初めて会った気がしない!」
ステラは言う。
「そうだね。誰かのものだとしても、誰かがそれを形にして、利用しても、それは私たちの物語じゃない。私たちの物語は私たちでつくりあげるものだからね」
「形としてあるから分かることもある。こうしないと分からないなんて、ぼくたちは不幸だ」
「プンダリーカ」
「ステラ」
2人は手を繋いだ。




