1-1-2-44 平和のための戦争による絶滅
ステラたちはとある部屋に案内された。この世界の様子が一望できる場所だった。
クラス0〜クラス5……分けられた人々がどのように生きているのか見ることができた。
桜、メリー、また、ボンなど以外は驚いていた。
「3000年間で随分と変わったと思うかもしれませんが」
「何も変わっていないね」と桜は言った。
「あなたは……桜様ですね。プンダリーカをご存知無い桜様ですね……」
「プンダとリーカ? 私の父と母ですか?」
「すでに皆さんは魔男王様、魔女王様のもとで生きているので、隠す必要もないですね。プンダリーカは、異世界で広まりかけた誤った考え方の象徴です。魔男王様、魔女王様はそれを気にかけていらっしゃる。私たちの幸福のために、プンダリーカを分けてくださいました。プンダとリーカに文字を分け、私たちの命が満足に充たされたのです。仏陀のくらいにある者たちは、これをよく心得ています。分断する、支配する、破壊する。これらは全て私たちの命を守るための作用です。これを妨げる一切の破壊活動さえ包み込んでくださる魔男王様、魔女王様の慈悲をここに感じなければならないのです」
「それがこの世界なわけね」と桜は言った。
デーヴァは桜を見て頷いた。
アイは「科学連邦は私たちの国です。私が守ります」と言うと、デーヴァは「アイ、君は勘違いをしている。多くの自殺者が出たのは人々が君が見せた世界で幸せになったからだ」と言った。
科学連邦のアイの拠点の近くにある場所が映像に出される。
薬品と薬品を混ぜたり、首を吊って死のうとしたりしたが、死ぬことができずに苦しんでいる多くの人がいる。アイはステラたちに見せていなかった。
みんな口を閉じている。
元々、気づいている様子だった。
ステラは「みんな救ってみせるから」と言った。アイは「薬では救えませんが……あるいは……」と答える。
デーヴァは「話をずらしてしまいましたね。これから皆さんには、異世界の文明を見て頂き、魔男王様、魔女王様の慈悲を深めていくように。皆さんは慈悲が無い。誰でも生きなければならない。生きて生きて生き抜いて、魔男王様、魔女王様のために楽しく生きなければならない」と言った。
ステラたちはまず話を聞くことにした。
「最初の話は、復習ですね。異世界の人々が平和のための戦争によって絶滅したという話です」
自分の思いこみが多いですが、書き進めていこう。




