1-1-2-43 変わっていないもの
「皆さん、お久しぶりですね。初めましての方もいるようだ。いない人もいますね。以前は王国国立メアリ学園と言っていましたが、長いということで、この度、学園と呼ぶことになりました。私はその学園の長になっているデーヴァです。魔男王様、魔女王様が皆さんをお呼びです」
冷たい空気に変わる。
魔男王と魔女王が現れる。
デーヴァは頭を床に付けた。
「デーヴァ……」
「はい!」と大きな返事が響く。
「性別とは何だ?」
「……」
デーヴァは答えられずにいた。嬉し涙が出て答えられなかった。
「君たちは分かるかな?」
「なぜ突然そんなことを聞くの?」とステラは聞いた。
デーヴァはステラを睨んだ。
「この世界には、男と女がいる。向こうの世界もそうだった。アイ、君はどう考える?」
「男性である。女性である。男性ではない。女性ではない。名付けられた通りの○○(まるまる)であるか、自分で決めた何々である、そして人間であり生命であるという回答になりました。この回答は回答の一つになるでしょう」
「面白い回答だね。このようなことを聞いた理由は、特に無い。魔男王が男性であるとか、魔女王が女性であるということもない。異世界では夫と妻のようだが、私はハジュンだ。アイは人間であり、生命と言ったね。そうすると、私は0とも言えるだろう。君たちも0だ。こんなことを私がいうのも気まぐれの一つだ。この世界にはもう私と敵対しようというのは君たちしかいない。3000年間平和に殺し合うだけの生活を繰り返して幸せになった人々なのに、それでもまだ争うのか?」
ステラたちは何も答えられなかった。
「人類は楽しみたがっているだけだ。人類は、それを妨げるいかなることにも反対するだろう。私はその具体的な姿に他ならない。デーヴァ、あとは頼んだよ」
「はい!」
ステラと桜は泣いていた。他のみんなは口を固く閉じていた。
3000年間の長い時間に人々にとっての平和や幸福への欲望は変わらなかった。だが、その実現の仕方も変わらなかった。そして、その実現のための信仰も変わらなかった。
「さあ、これで分かっただろう。 ここにいる者には、アイと同じように異世界の文明を学ばせてあげよう。異世界文明崩壊学だ」




