1-1-2-34 出ていく
タンボムシは「あなた方は、この国から出ていってもらいたい」と言った。
桜は「分かったわ」
「それでは、護衛を付けるので、落ち着いてお帰りください」とタンボムシは言った。
護衛にはシュギレンもいる。
桜たちは目隠しされ、海へと連れて行かれた。
「君たちとはここでお別れだ。ウミ、頼むよ」とシュギレンは言った。
ウミが現れて、「分かりました」と言った。
ウミは手を振る。すると海が固まり、道のようになった。護衛の兵士たちは、震えながら歩いていく。
陸が見えなくなった時、ウミが現れる。
「ごめんなさい……」と謝る。すると固まっていた海は桜たちを飲み込もうとした。
「私たちは大丈夫だから」と桜は言う。
宙に浮かぶ桜。海にいても平然としているボンとヤリティエーナ。
兵士たちは固まりの上に立っている。
「どうして……」とウミは空飛ぶ桜を見て言った。
「ウミさん……私は必ず桜の花を咲かせてみせる」と桜は言った。
「私は戦わないといけないの……」とウミは言う。
「それじゃあ、ここにいて。安静の部屋」と桜は言った。
兵士たちもその部屋へと入った。
そして、桜たちは海の上で考えていた。
「この国に入っても、出ていかないといけなくなるのか……自由に入れたらいいけど、まあそれはできないよね」
ヤリティエーナは「無理矢理入るわけにはいかなかったの?」と聞いた。
「国の人に受け入れてもらえないと世界が変わらないからね……」
「科学連邦から入るのはどうだろうか?」とボンは言った。
「うん。それじゃあ、そうしてみようかな」と桜は言う。
その時であった。大きな光が発生した。
「何っ!?」と桜は叫ぶ。
大きな波が来る。
「テレポート!」と桜は言い、桜はステラたちの場所に飛んだ。
「みんなどうしたの!?」とステラは言った。




