1-1-2-32 公平、公正、ソラ、ウミ、リク、
「公平さん、まだ他に誰かいますよね?」と桜は聞いた。
「……」公平は黙ったままだ。
「教えてくれないなら、私が探します」と桜は言い、あたりを見回した。
「ここですか?」
「ここですか?」
「ここですね?」
と4人が見つかった。
「ソラ、見つかってしまいました」と女の子が言う。
「ウミ、そうだね。公正さん、どうしましょう」とソラという男の子が答える。
「ソラ、ぼくにも分からないよ。公平、どうするの?」と公正という女性が話した。
公平は「公正、ソラ、ウミ、リク、この人たちは遠い国から来たんだ。桜を咲かせに来たんだよ」
と言った。
「大変だけど、頑張ろう」と桜は言い、ボンは聞こえないような小声で「咲かせるのは簡単だろうな……」と言った。
「桜? 咲くなら見てみたいな」とウミは言う。
「自殺なんてしたくてしたいわけじゃないもんな」とソラは言った。
「私の名前は桜って言うの。みんなの名前は?」
「私はウミ」
「ウミちゃんね。よろしく」
「ぼくはソラ」
「ソラくん、よろしく」
「ソラくんって、桜は何歳なんだよ。ぼくたちは軽く2000歳越えているんだ」
「私は今の時間で言うと3014歳かな……」
「年上だったんだ」とソラは言う。
「ぼくはリク。よろしく」
「ぼくは公正です。よろしくお願いします」
「みんなはぼくの兄妹なんです。父はいますが、外国へ行って帰ってきてないです……」と公平は言った。
「ビンサール王国の実験的戦争とかに行って、もうずっと帰ってない」とソラは言った。
「もしかして、あの中にいたのかな」と桜はボンに小声で聞いた。
「確かにいたよ。ただ、今はいない……。肉体は焦熱研究所だ」とボンは小声で桜にだけ言った。
「おいっ! 何をしている!」と木の影で何者かが言った。何人かさらに近づいてくる。
「やばいっ! 見つかった」と公平は言った。




