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ステラの世界の歴史  作者: 神曲朗読好き
103/201

1-1-2-15 話し合い

 ステラたちは、悩んでいた。

 すでに魔男王、魔女王は絶対的な存在として信仰され、そうした上で、絶対的な権威の勢力下にある世界。


ダンジョンの中でみんな座っていた。

「3000年間、何もできなかった。不老不死の技術によって、この世界で長く生きるということは保障されている。たとえ戦争が起きても、それは上にいる連中の楽しみでしかない。人が死なないから誰も容赦しない。どうするんだ?」とラージュは聞いた。


「私の母は、クラス0からゆっくりとと言っていたけど、私もどうすればいいか分からない」


ラージュは「人前で自分たちの強さを誇示したら、あの国の連中は驚くだろうけど、それじゃあ権威付けで人々を従える天魔波旬と同じだ。だから、そのやり方はいけないし……」と言った。


シャープロが言った。

「もう降伏しても良いのではないですか?」


アイニーは「シャープロ先生は、それが良いと思うんですか?」と優しめに言った。


他のメンバーも気になっているようだった。


シャープロは「もう勝てないでしょう。3000年ですよ。向こうには、とてつもない力を持った兵器もあります。皆さんには、大丈夫でしょうが、皆さんが救おうとされているのは〝1人も残らず全ての人を救うこと〟ですよね。それは、もうできていると思いませんか?……うん。できているんですよ。だから3000年もこの世界は続いているんです」と真面目に言った。


 ボンは

「私はダンジョンそのもの、いや、宇宙そのものとして見てきたが、この世界はいけない」と言った。


シャープロは「3000年間続いてきたのに、何がいけないんですか。みんな死んでも生き返るんです。魔男王様、魔女王様に従って生きましょう」と言った。


ルンルンは「少なくとも世界中の人々は私たちが何かをしても、何も理解できないかもしれません。クラス0の人たちから何かを変えても、もう遅いかもしれません。それほど3000年の月日は私たち自身の尊厳を忘れさせ、代わりに魔男王様、魔女王様への絶対的な信仰の深化を進めたのです。もっと前、皆さんが異変に気づいていた3000年前なら上手くいっていたでしょうが……」と言った。


シャープロは「そうでしょう。もういいじゃないですか」と言った。


桜は「シャープロ先生と同じような人しかいない世界。ラージュの洗脳の魔法で何とか変えられないのかな?」と言った。


ラージュは首を振った。

「洗脳の先にあるのは、盲信だけだ。その盲信は新たな権威への服従を生み出す。今の世界と変わらないよ。そうなれば、世界は永遠に盲信のループをするだけだよ」


桜は「そうだね。シャープロ先生の洗脳は解けないの?」と言った。


シャープロは「私は洗脳などされていません!」と怒った。


ラージュは「洗脳の解除と洗脳は似ている節がある。シャープロ先生、どうしても魔男王、魔女王に付いていきたい?」と聞いた。


シャープロは「付いていきたいです」と答えた。


ラージュは「また追い出されたらどうする?」と聞いた。  


シャープロは「乞食にでも何でもなります」と言った。


アイニーは「シャープロ先生の面倒は私とモンシュで見るから大丈夫です」と言った。


シャープロは「何を言っているんだ?」と聞いた。


アイニーは「ここから出て行ってはいけないと言っているんです」と言った。


モンシュも「アイニーが言うなら」と答えた。


サガラスキは「なぜそこまでシャープロにこだわる?」と聞いた。


アイニーは「火事で死にそうになっていても先生は変わりませんでした。私はただ心配なんです。このまま先生が死んでしまうのではないかと。この人は大事な友達の家族を殺そうとした人ですが、その家族が守ろうとした命の1つです。私はシャープロ先生というより、シャープロという命を守りたいと思っています」

と答えた。


サガラスキは「なら私も応援しよう」と言った。


シャープロは「えっ、私は?」と言った。


ラージュは「まだ残ってほしい」と答えた。


モンシュも「お願いします。シャープロ先生の命は必ず守ります」と言った。


シャープロは頷いた。


ステラは「こうやって(いち)ずつ命を守っていくしかないんだね。お母さん、私、ちょっとやり方を変えるね。異世界では、命を落とす人もいたかもしれないけど、もう何も行動せずにはいられないよね」と言った。


モンテンは言った。「ステラたん、唐突だが、スジャータの言葉を伝えるよ。君が眠っていた時聞いていたんだ。君の名前の由来は、糸を紡ぐように強い子スートラと。それを言いやすいようにステラにしたと言っていた。これからだよ。糸を紡ぐのは。私も応援しよう。命を守るために」


ヤリティエーナも「私も1万人に減ったけど子どもたちと応援するよ。魔物も味方にして、命を守っていきましょう」と言った。


グリドラーは「私も命を守る糸を紡いでいきましょう」と言った。


メリーも、マリアも頷いた。


後書きというか感想になります。


今回も日曜日朝のアニメの影響を受けたり、色々な本の影響を受けて書いています。

「生きたい」と強く思って、勝つことよりも負けないことを信念として、戦いを起こしていくことが大切なのか。


すごく良かったです。敵も、とても強くて、本当に表現が豊かだなと思いました。


そんな風には敵も味方も書けないですが、今後も主人公たちと、第六天の魔王の勢力との戦いを、1億字かけて書いていきたいと思います。

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