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輪廻の扉 ~看護師千代の物語~    作者: ひな月雨音・菜須よつ葉
3/12

003 回想3

 ここで亡くなった方の魂を、正しい道へと導く。


 誰に頼まれた訳でも無いが、そんなことを始めた私。


 救急車のサイレンが聞こえる──



(……この方も……助からないわ)



 自分が亡くなってからというもの、サイレンの音が聴こえただけで、その方が助かるかどうかが分かるようになっていた。


 どれくらいの月日が流れだんだろう?


 あることに気づいた。



(あらっ? あの白衣、動きやすそうね!)



 自分が看護師になった頃はワンピースタイプの白衣にナースキャップ。誰がみても看護師スタイルだった。今は、パンツタイプの白衣にナースキャップは無くなっている。衛生上安全上の理由があるそうだ。


 会話を聞いて気がついた。あの子たちのことを看護師と呼んでいる。


 私の名札は『看護婦 衛藤 千代』となっている。あの子たちの名札は看護師と表記されている。


 時の流れを感じながら、今日も霊安室へと運ばれて来るご遺体から、魂を引き離す──



(……さぁ、迷わず進みなさい)



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