表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
輪廻の扉 ~看護師千代の物語~    作者: ひな月雨音・菜須よつ葉
2/12

002 回想2

 どうやらここはオペ室であるらしい──


 断片的に聴こえてくる会話の内容は、看護師の私には決してよくないものだと理解できた。



「数値が上がってこないな」


「輸液全開」



 聞こえてくるのは、生命の危機を感じさせるものばかり。



(あぁ……私、死ぬのね。まだまだしたいこと……たくさんあったのになぁ)



 この世への未練を思い、涙が一滴零れた直後──



「心肺停止です」



 電気ショックを与えられている自分が見える。


 生命維持装置のモニターからは、ピーと亡くなった事を知らせる音がオペ室に響いた。



(……私なら、私のことを、助けられたのかな?)



 “全ての人を助けたい”──



 その想いと志を胸に、看護師として歩み始めた衛藤千代は、肉体から離れた。


 そして──


 強すぎるその念は、彼女をこの地に、縛り付けた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ