第6話 抗う者
解放された人々、冬夜を連れて現れた謎の女。明達は謎の女に手を振りかざす時・・・。
冬夜「・・・やめて・・・と・・・おる、兄・・・ちゃん・・・」
明「!」
謎の女「苦労しました、彼を死んだ事にしアイツらから救い出すのに、こんなにも苦労するなんて思ってもいませんでした」
長輝「どういう事だ」
仮面異人に仕えたとする謎の女、元から彼らの仲間では無かったと説明した。
そして、自分の素性も明かした。
名を、ウォルキスと名乗った。
ウォルキスはスパイとして彼らの宇宙船に乗り込み、状況を伺い無力低斑の使い手を探していたと。
そして遂に見つけたと思ったら捕まっていた事、そして救わねばウォルキスのいた星と地球が救えない事も説明した。
更には
ウォルキス「私は神より御使いに選定された巫女の一人、冬夜殿をVioranzeへお連れする事こそが私の使命」
冬夜はVioranzeをどこかで聞いたような気がして、少し考えていた。
ウォルキス「しかし、彼をVioranzeへ連れて行くすなわち、彼が・・・」
長輝「まさか、冬夜が転生という形で異世界へ行くという事か?」
ウォルキス「・・・少し違います。異世界転移を行います、しかしこれを行った場合、冬夜殿がこちら側へ帰れる保証はどこにもありません。そしてVioranzeへ行った時、冬夜殿が神の選定を受け記憶を持ち続けられるかも定かではありません」
明「神の選定、記憶・・・」
ウォルキス「もし、行って頂けるようであれば巫女としてサポートし、地球を救った後、あちら側へ転移します」
冬夜「何で僕なんですか?無力低斑が使えると言っても、他の人に譲渡とかそういうのは・・・」
ウォルキス「譲渡は出来ます・・・」
冬夜「じゃあ」
ウォルキス「譲渡する場合、冬夜殿が死ぬ前提になります」
冬夜・恵子・明「え」
ウォルキス「その能力は元々、ジュール・クラウディアの能力で彼は自分の心臓を精霊に託して更には精霊によって欠片にした物。譲渡するには欠片の力を用いて心臓を抉り取り、他の者に食される事で能力譲渡が行えます」
ウォルキスは冬夜に決断を迫る
冬夜は悩み続ける
猶予は一日、冬夜が下す決断は・・・。