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手を繋ごう  作者: akira
7/10

光のシャワー

今年の夏は猛暑だった。








セミの鳴き声がうっとうしくてたまらない昼過ぎ

彼女と浴衣を着て二人で花火を見に出かけた。










駅員さんに手慣れた手つきで障害者手帳を見せる彼女。








そういえば、彼女と付き合ってから

電車やバスの運賃が半額になるということを知った。







一応、僕も介護者として。











電車に乗ると、花火会場に向かうカップルでいっぱいだった。










ガタンゴトン、ガタンゴトン、、、













駅に着き、花火が打ち上がる河川敷まで手を繋いで歩く。














まだ明るいうちに到着して、さっそく露店でビールを買い乾杯。










僕がベロンベロンに酔っちゃうと帰りが危ない。

気をつけなきゃ。










太陽も沈み暗くなり、賑わう露店の明かりと足元を照らす提灯の明かり。











カウントダウンが始まり












ドンッ!











空気が驚き、花火が打ち上がった。













赤、青、黄色

色鮮やかで、明るくて見上げるくらい大きく咲く花火。










夜空に咲く花火はまるで、暗闇に輝く希望のように

僕たち二人を明るく照らしてくれた。










その明るさの中、ふいに少しだけ涼しい夜風に

前髪が揺れている彼女を見てみると、瞳の中に花火が映っていた。









視野が狭い彼女には、ちゃんと端から端まで見えてるのかな?

下から上がってくる花火の明かりは見えないのかな?









そんなことを考えていると










「うわー!やばーい!きれー!すごーい!」と彼女のはしゃぐ声。










あー、来てよかった。














そして花火も終わり、迷いそうな人混みの中、暗い夜道を駅まで歩く。











「よっしゃ!帰りは任せて!」















僕はいつもより強く彼女の手を握った。












次回に続く

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