【60秒で一気読み! キャラクター小噺】 〜もしも、こんな○○がいたら
【60秒で一気読み! キャラクター小噺】〜もしも、こんな未来新聞を配達する新聞配達員がいたら
【 未来新聞配達する配達員】
いつもと変わらぬ朝。
家の主人が朝刊を開き目を通すとビックリ!
いつも同じような紙面。だが、何かがあきらかに違う。
「こ、これは‥‥‥」
我が目を疑ったが、日付見て驚いた。
これは3日後、未来新聞だった。
ゲンダイや東スポですら日付は正確なのにこんなことって。
いたずら?
投資欄! 為替・株式はーーー
「あっつ、‥‥‥日銀政策会合不発⁈ GPIF運用の銘柄も落ちてる。まさか、チャンス⁈」
芸能欄! スクープはーーーー
「あっつ、‥‥‥伝説のあのバンドが一夜限りの復活GIG⁈ チケット予約は10分ソールドアウト。い、行きてえ〜 有給とってチケット予約を!」
エンタメ欄! なにかお宝はーーー
「あっつ、‥‥‥クロスワードの答えが先に! 副賞は『ココロもあそこも熱くした袋とじ大全集』。めちゃくちゃ欲しいっ! 応募せねば」
そこに、新米風の新聞配達員が恥ずかしそうに擦り寄ってきた。
「本当にすみません〜、間違えて配達しちゃいました。回収しま〜す、てへ♡」
「た、頼む、持って行かないでくれ! つか、契約したい、毎日読ませてくれ〜」
腰にすがりつく主人を申し訳なさそうな目で新聞配達員は答えた。
「知りすぎちゃいけいない、知りすぎちゃいけない」
「そんなこと言わないで〜」
ワザと読ませておいて回収に来るのがこの配達員の秘かな楽しみだった。