17 最強ぶっ壊れ
練習試合の一試合目が終了した。
リンとヤスミ、チトセは向かいあって、試合終了の礼を一通りすると、試合フィールドから降りる。
ヤスミとチトセは五分間にもかかわらず疲労した顔で、窓側で座るコトカの元へと歩いて行った。
コトカはそんな二人を「お疲れさま」と、その場を立ち上がりながら言うと、お茶の入ったペットボトルをチトセに、スポーツドリンクの入った水筒をヤスミに渡した。
「「ありがとう」」と、二人はそれを手に取る。
「いやー勝てなかったよ。二人なら勝てる自信あったんだけどー」と、チトセは言う。
「チトセ一人だったらすぐ終わってたね」と、ヤスミは言う。
「そだね」と、苦笑いしてチトセは座りながら言う。そしてお茶を口に含んだ。
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「よう」と、休憩中のアリサの後ろから声がする。アリサは声のする方を見ると、水島がいた。
「お、みっくんじゃん。おせー」と、リンが言う。
「で、でたー。なにしききやがったよ」と、アヤは驚き言う。
「なにって、部活動だよ。俺も部員だろうが」と、水島はアヤにツッコミを入れる。
そのまま、水島は更衣室の方へとからだを向け、「さて、部活しようぜっと、」と言い、男子更衣室へと向かう。
「あ、先生遅れました」と、水島は、岡崎先生へ挨拶した。
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さて、この水島の設定を紹介しよう。
通称みっくん。
趣味は読書、アリサと散歩
アリシエスタにおける戦術は後方遠隔攻撃。主にトランプを擬人化させ、自分の代わりに相手と戦闘させる。擬人化にも種類があり、前方攻撃に特化した者、後方攻撃に特化した者がいる。
さて、トランプは全52枚とジョーカーの2枚からなっているが、水島はこの全ての擬人化を同時に行い、戦闘が出来る。ぶっ壊れ性能である。
★
水島が更衣室から出来きた。
水島は体操服を着ており、右手には扇子を持っていた。
扇子を広げると、涼しむように顔へと扇子で仰ぐ。
「アリサやろうぜ」と、水島は言う。
体育館の扉付近で外の風に涼しんで座るるアリサは「やろう」と、言うと「よっこら」と言い立ち上がる。
すると、アリサの近くで一緒に座っていたりんは、「みっちゃんに負けんじゃねーよ」と、ケツを叩き
「がんば」と、あやもアリサのケツを叩く。
「イダッ!?」アリサは尻をさすると、「まっかせなっさーい」と、腕組みをして言った。
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左に水島、右にアリサは左右別々にそして同時にフィールドへ上がり、スタートラインへ立つと二人して止まる。
岡崎先生はその二人の姿を確認し、手元の操作パネルを慣れた手つきで操作すると、フィールドを囲むように膜が覆う。
「用意はいいか?」と、岡崎先生は二人へ言う。
「おっけーオカチャン先生」と水島は腕組みしながら言う
「いけます」と大きな声でアリサは腕組みしながら言った。
岡崎先生は、「水島ぁ!いつもいつも先生にあだ名つけて言うなぁ!」とドデカイ声で言いながら、操作パネルのスタートと書かれたスイッチを選択する。
そして「戦闘開始」と機械音声が流れた。
「怖ぇ〜。けど低身長で、年齢的に言えば似合わないであろう服装をバッチリ着こなしていて、なんならアリサの中学の制服でも文化祭で着こなしたその可愛さに評して、オカチャンと今後も言わせてもらう」と、水島はキモ発言をしたかとおもうと空中にバラバラにトランプを出現させた。。。。。
アリサは「それな」と水島に賛同する言葉を言いながら、右手に刀を、左手にレイピアを出現させた。
それを聞いてか、岡崎先生は無言でしかしちょっぴりテレながら?力強く台パンしたのだった。
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