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最弱の職業

後の展開でやりたいことができたので、再投稿させていただきました。

最後のほうを少し変えただけですが、かなり変化したと思います。

 最後のユニークスキルと行こうか。

 このスキルはたぶん転生特典ってやつじゃないかな。元から持ってたら知識の中にあるだろうし。けどジョーカーか、これってトランプのやつでしょ。イメージとしてはババ抜きが出てくるからあまりいい気はしないね。

 そもそもこの世界ってトランプあるのかな?ないなら違う意味かもしれないし、とりあえず詳細見ますか。


<ジョーカー(スキル)>

 メイン職業とサブ職業を自由に変更できるようになる。

 変更できる職業はその職業の知識をある程度持つか、1度でもなったことのある職業のみである。

 1度なったことのある職業はこのスキルのレベルに関係なく変更できる。(ただし解除はできない。)

 職業ユニークスキルを職業を変更しても使用できる。

 レベルは職業のジョーカーのレベルによって変化する。

  Lv1:ランク1までの職業を変更することができる。

    1日に変更できる回数はメインが1回まで、サブが3回まで

  変更可能職業

    ランク1:ジョーカーLv1、放浪者Lv2

    ランク2:奴隷Lv10


<ジョーカー(職業)>

 全職業中で最低のステータス補正を持つ。

 しかし意図的に他職になれるスキルを持ち、様々な職業のスキルを利用できる。

 この職業は他人から見た場合村人と認識される。


 どうなんだろうこれ。確かに他職のスキルを使えるのはいいと思うけど、ステータスが低いのは使いづらそうなんだよね。それに今変更できる職業が少なすぎる。奴隷がまさかのランク2だし。

 あと放浪者も調べてみたけど、身分が証明できない人らしくて身分証明ができてやっと村人みたい。


 いつまでも奴隷ってわけにはいかないし、時間に余裕があるってわけでもないかな。いつ呪いが発動するかわかんないもんね。

 というわけで”奴隷からの解放”を発動してみた。


 んー?なんだろうさっきよりもかなり体が重く感じる。

 とりあえずステータスを見てみるとメイン職業が奴隷からジョーカーになっている。そういやジョーカーって最弱なんだっけ。ということは奴隷よりも弱い!?しかもかなりステータスの差がありそう。


 よく考えたら奴隷ってランク2なんだからある程度は強いのか。今のままだと歩くのも無理そうだから奴隷に戻しておく。放浪者もあるけど衰弱(中)だから辛いかもしれないしね。


【職業変更特典が受け取り可能です。受取可能アイテム:”奴隷の首輪”】

【一定行動値達成によってスキル、ジョーカーがレベルアップしました。】

【条件を満たしましたので職業、ジョーカーがレベルアップしました。】


 奴隷に変更したとたん頭の中をメッセージが流れる。

 とりあえず奴隷の首輪は受け取らないほうがよさそうかな。勝手に装備させられたら怖いし。

 あとジョーカーがどちらもレベルアップしたみたいだ。レベルが上がったところで何も変化がなかったけど。


 なんとかして職業について調べる必要がありそう。けど呪いも無視できないし、何より疲れた。早いとこ宿にでも止まってゆっくりしないと衰弱死するかもね。

 この町についても知らないからその辺の人に聞いて宿の場所聞きださないと。


 ・・・宿探しは思いのほか苦労しました。考えてみれば今の私ってどう見ても奴隷ですからね。話しかけようと近づいただけで後ずさるんだもの。そんな反応されたらさすがにへこみますよ・・・。


 結局適当に歩いてたら宿屋を見つけました。うん、このボロさ加減は奴隷の私にはうってつけだろう。さすがにいい宿屋は金銭的にも体面的にも無理だと思ったからね。


「いらっしゃいま・・・」


 宿屋に入ると二十代の店主に見える女性がカウンターらしき場所に居て、入ってきた私に声をかけようとして途切れた。若干顔が引きつっている。


「一人だけど、空いてますか?」


 私はなるべく気にしていない様にさっさと話を進める。・・・内心かなり落ち込んでますよ当たり前じゃないですか。やっぱり奴隷はお断りなのかな?奴隷に厳しい世界だなあ。

 そんなことを思いながら店主の顔を見つめていると、意外と早く復活した。


「は、はいっ。一泊と朝夕の食事で銀貨一枚です」

「じゃあ、三日分ね」


 そう言って私はカウンターに銀貨三枚を置く。一瞬店主が驚いたように見えたけど、多分奴隷がお金を持ってることに対してだろうね。きっと三日も私が居るのが嫌なわけじゃないはず。


「えっと、そこの階段を上がってすぐの部屋になります。部屋に行かれるのであればもうすぐ夕飯の時間ですので、お呼びしましょうか?」

「今日は疲れてるから夕飯はいらないよ。あー、あと何か体を拭くものってあるかな」

「体を拭くための水と布ならあります。こちらも宿代に入ってますのでご自由にお使いください」


 と言って私に部屋の鍵、水の入った桶と布を渡してきたので受け取る。

 これ以上はお互い良いことはないはずなので、さっさと部屋に行って休むとしよう。


 部屋に入った私は荷物なんて持ってないので、体を拭いてしまおう。服は今着てるのしかないから洗えないけど、できるだけすっきりしたい。

 この世界ではお風呂は裕福な人しか利用しておらず、普通の宿屋にはまずない。けどやっぱりお風呂に入って疲れを癒したい、そう思ってしまうのは前の世界の知識があるからだろう。


 一通り体を拭き終わった私の視界にふと入ったものがある。鏡だ。そして鏡に映るのは私。健康そうには見えない白い肌、少しの曇りもない白い髪、周りが白いせいでどうしても目立つ黒い瞳。

 この姿を今の私の知識で表せる言葉がある。


 生きているだけで周りに死を振りまく存在”忌み子”、それが今の私だった。


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