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第二十七話「リスバイフを越えて」


 レジスタンス連中には警告しているし、アーティファクトも頂いた。

 ならばもう、ロロマ帝国に用はなかった。

 当然のように俺には世直しなんてことに関わる理由はないし、ナターシャも自分なりのそれを終らせた。


 だったら、もうやることさえない。

 闇夜に紛れて街を出た俺とナターシャは、追手を撒いて合流地点に待機してもらっていたグングニルさんたちと合流。主を失った白馬でもって、予定通りにリスバイフへの旅路に就いた。


 関所と検問は袖の下で突破。

 北西へと消えていく。

 後ろにナターシャを乗せたまま、覚えたての馬術で馬を駆る。

 武器娘さんたちはインベントリで待機であるが、相変わらず夜には不寝番として力を貸してもらっている。


 ナターシャは武器使いが荒い俺に呆れていたが、本人たちは別に嫌がる風でもないので好意に甘えた。

 無論、ローテーションは組ませて交代しながらやってもらったが夜営時の負担軽減は助かるようだった。


「さすが、馬があると早いねぇ」


「徒歩での子連れ旅と比べられてもこいつだって困るさ」


 軽く荷を背負った白馬も、子供の足と比べられたら心外だろう。

 定期的に休憩をはさみながら、彼との旅を楽しむ。

 エルフ・ラグーンがエルフの森の何処にあるかなど俺は知らない。

 だから、ダルメシアと二人で旅をしたナターシャが辿ったというルートで行くことにした。最悪、森の中で集落でも発見できればなんとかなる。近くまでいけば、マップの中の踏破部分が重なるはずだ。そうなればもう、迷わずにラグーンにいける。


「にしても、あんたも随分馬に慣れてきたじゃないか。初めはビビって私にしがみ付いてたのにねぇ」


「毎日乗ってれば慣れる」


 森に入るまでの間に多めに物資を買い込みながらのその旅は、順調に進んだ。

 やはり、旅慣れているナターシャは何が必要かを見定めるのも早い。

 その様が実に頼もしくもあり、勉強になった。


 資金の調達もそうだ。

 俺のインベントリに大量に眠っている魔物のドロップアイテムの中から、売れそうな物をピックアップしてどこで売れるかなんてのも手取り足取り教えてくれた。

 おかげで武器を作って売りさばく以外の金策を確保できたし、途中で護衛依頼やらの経験までできた。


 傭兵ギルドだけは「目立ちたくないなら利用する必要ないさ」とのアドバイスと共に、一応はどんな仕事があるのかだけ教えてもらった。

 やはり基本は魔物と戦うか護衛依頼ばかりのようだったが、殺した相手を消し去ってしまう俺はどう考えても向かない。


 依頼をこなせないのではなく、そんなことをすれば嫌でも人目につくというだけの話で、偽名まで使ってひっそりと活動している俺には売名行為以外の何者でもない。

 おかげで護衛依頼時はナターシャに止めを任せ、気を遣ったものである。


「そろそろ休憩しないかい」


「おう」




 季節はもう夏で、馬もよく水を欲しがる。

 適当な木陰で降り、桶に水を入れてやるとすぐに飲み始めた。

 それが終れば、横になるか草を食んでいた。

 俺たちもまた、それを見ながら水を飲む。


「この国はのどかだな」


「無駄に争ってたら冬に偉い目に会う国柄だからだろうね。私が生まれる前は知らないけど、あんまり政情不安に陥るって話は聞かないよ。やっぱり冬が厳しいし、豊かじゃないから支えあって生きていくために戦争なんてしてらんないんだろうね。まぁ、今はちょっと違うみたいだけどさ」


「聞くまでもないと思うが、元凶はアヴァロニアか?」


「そういうことさね」


 言いながら、地図を広げて見せてくる。


「この国の北西の島。ここを連中が占領しちまったらしいのさ。だから今は、冬になる前に一回ぐらいは攻められるんじゃないかって噂されてるね」


 普通戦力ってのは集中して運用するのが基本だって聞いた気がするが、気のせいか?

 自衛隊員なんかだったら意味が分かるのかもしれないが、生憎と俺は元民間人。どんな高尚な意図があるのかなんて分からない。

 少しばかり理由を考えて唸っていると、ナターシャが教えてくれた。


「ここ、中央四国では最強の西国――聖王国『クルス』が真正面から食い止めてるんだよ。ここが同盟国の支援を受けて東進を阻んでるから、揺さぶるつもりかもしれないね」


「そのための二面作戦って奴か」


「偶に三面になるって話だよ。巨人の大陸、ティタラスカルの国がちょっかいかけてくるんだとさ」


 それでも、それを物ともしない国力と軍事力がアヴァロニアにはあるということか。

 国土も広いし、きっとアーティファクトの数も多いのだろう。

 しかし、聖王国か。

 同盟国の支援があるとはいえ、どれだけの間粘っているのかは分からないが、相当な国力がある国なんだろうな。


「とはいえ、今はクルス方面は小競り合い程度で小康状態らしいから、このにらみ合いは暫くは長引くと思うよ。アヴァロニアにしても急激に増えた支配地域を安定させるまでは色々と内憂とかもあるだろうし」


「なんとか、中央で連中の野望に終止符を打ってくれないもんかな」


「大陸東側が全部同盟国の仲間入りすれば可能かもしれないね」


 つまりは、数の暴力で押し潰すわけだな。

 もしそれが可能になれば、ヴェネッティーから東の海を越えてアヴァロニアを西から攻めることさえ可能になる。

 これなら敵の警戒を誘って戦力を二分することができ、防衛戦力の分断さえも可能になるかもしれない。

 ……などと、素人なりに頭を使って考えてみたがまず無いな。

 うん。

 

 東側の問題児バラスカイエンに、我関せずを貫きそうなエルフ勢力。

 例外はドワーフたちと、ヴェネッティーであるが動力付きの巨大な船やらがないのがこの世界だ。

 船での輸送力にも限界があるはずだし、そう簡単に話がまとまるとは思えない。

 そして極めつけは神魔再生会とダロスティンだ。

 奴らが全面的にアヴァロニアに付くなら、妨害に出るだろう。

 そう考えればもうほとんど不可能じゃないかこれは?


「なんだか、現実味がないな」


「アタシもそう思うよ」


 がんばってくれ大国のクルスさん。

 この大陸の未来は貴方の肩に掛かっているぞ。


「まっ、アタシらには今は関係ないけどねぇ」


 言いながら地図を仕舞いこむと、ナターシャがしな垂れ掛かってくる。

 これは俺の脳内が生み出した妄想でもなければ夢でもない。

 『嫁があれだけ居るんだから、もう一人ぐらい増えてもいいだろう?』という理解があるのか無いのかよく分からない言葉と、『毎日ご飯の用意をしてあげるよ』という胃袋を揺さぶるお言葉。

 この二つの言葉から全ては始まった。


 どうやら没落貴族令嬢であるせいか、嫁が沢山居ても不思議には思わないようだ。なんでも歴代のロロマ皇帝たちは大抵五十人以上は囲っていたとか。

 正直、そんな歴代のエロ王たちの統計データなんてどうでもいい。

 そもそも俺の嫁はインベントリの中に三桁単位で存在するから、そいつらとは立つべきステージが違う。

 具体的には二次元の嫁と三次元の嫁ぐらい圧倒的に次元が違う。


 この時、当たり前のように俺は悩んだ。

 どうするか悩んだ俺は、『じゃあ不老になってくれ』と言った。


 どうも生粋のエルフは、個体差はあるもののある程度成長すると老いなくなるのだそうだ。多分だが、その特性は廃エルフである俺にも存在すると思う。

 というか、ゲームのアバターに老いという概念が無い。

 少なくとも無限転生オンラインには無かった。


 もし仮にリアル補正が働いたとしても、だったら神らしい俺はどうなるのかという話も浮上する。

 だからこれ以上自分が老いないという不確かな仮定の上で、結論を出した。


――俺は、嫁に先立たれるなんてことを考えたくも無かったのだ。


 武器娘さんたちは不壊スキル持ちなので劣化しない。

 それ故に永遠に俺の嫁だ。

 姿も一年前から何か変わった風でもないからきっとこれからも変わらないだろう。

 正直、普通に考えれば諦めさせるような言葉だったと思う。

 実際、俺はぶん殴られても良いぐらいの気持ちで言った。


 だが、ナターシャは生憎と本気だった。

 レベルホルダーは不老になれる。

 高レベルになればなるほど老化速度が止まり、実際にアヴァロニアの人間の王が老いを克服した。

 それは、アーティファクトになった神が力を効率よく蓄えるための一つのシステムだったのだろう。そのおかげで二十代前半のナターシャは十代のような肌艶を維持しているのが自慢なのだそうだ。

 だから彼女は頷き、モンスター・ラグーンでレベルを上げるから手伝ってくれと返してきた。


 正直、それが生半可なことではないことは彼女も分かっていたはずである。

 なにせ朝から晩まで魔物を殺し合わなければならないのだ。何の覚悟も無く頷けることではない。みっちり戦い続けても一年では無理かもしれないし、そもそもどこまで上げればそれが成せるのかも分からない。

 最悪レベル99でも無理で、神宿りに至らないとダメだという可能性さえある。

 だというのに、ナターシャはそれを理解した上でやると言ったのだ。


 真剣な顔でそんなことを言われてしまったら、もう俺は降参するしかなかった。

 行く先々で食材などを多く買い集めるのもそのためだ。

 他にも、色々と種やら苗やらも買っておいた。

 恐らくだが、ナターシャは不老になるまで篭る気満々だ。

 きっとそれを成すまでは食料の買出しも最低限にしたいと渋るだろう。

 問題はどこでやるかだが、候補として考えているモンスター・ラグーンは二つある。

 一つはエルフの森、そしてもう一つはヴェネッティーだ。


 エルフの森はちょっと難しいかもしれないが、無理ならヴェネッティーでも構わない。 アデル王子なら、呆れはしても断りはすまい。

 安住の地探しはこれが終るまでは保留になりそうだが、まぁいいだろう。


「ねぇアッシュ、あの子は今ごろ何をしているんだろうね」


「もしかしたら、ゲートタワーで戦士たちのために料理を作ってるかもしれないな」


「ふふっ、あの子にはまだ無理だよ」


「いやいや、他にも料理専門の奴が誰か来てそれを手伝ってるかもしれないぞ」


 あるいは、戦士たちに戦い方を習ってトレジャーハンターになる、なんて言い出しているかもしれない。

 誰かさんに影響を受けた可能性は十分にあると思うのだ。

 そうして、俺たちはしばらくダルメシアの話で盛り上がった。

 やはり、会うのが待ち遠しいのだろう。少しずつ森に近づいているという実感のせいか、よく話題に出るようになっていた。


 とても優しい顔で話す彼女は、妙に綺麗に見え俺をドギマギさせる。

 どうやら、少しずつ俺は惹かれているようだ。

 母性豊かなトレジャーハンター殿の素顔とやらに。




 峻険な山々が多いと聞いていたのに、旅のルートは予想以上に楽だった。

 俺たちは今、最後に寄った山村近くの川原を、ひたすらに源流に向かって進んでいた。

 方角で言えば北東。

 その先にあるという滝が目的地だった。


「なんだか、あまりきつくないな」


「当然だよ。そういうルートを選んだんだしね」


「そりゃそうか」


 かつての子連れ旅のルートと同じなら、安全と負担について考えた上での道だったのかもしれない。

 その分時間がかかっているかと思えば、馬が居るために更に短縮できたはずだ。

 無論、行きと帰りで同じ道を通った経験がナターシャにあるのも大きいだろう。

 少し霧で視界が悪いが、俺たちは難なく踏破した。


 しかし、そんな中でも魔物は襲ってきた。

 各国共に、管理できるものは管理するができない場所にある物もあるという。

 或いは、認知されていないゲート・タワーがあるのだろう。


「ようやく滝か」


 荒々しい音の先。

 山肌の上から落ちている滝が見えた。


「その裏だよ」


 馬の手綱を引きながら、言われた通り回り込むようにして滝の裏にある洞窟へと進む。

 滝の飛沫でちょっと濡れてしまったが、なんとか白馬も一緒に通れた。

 洞窟の奥は当たり前のように薄暗い。

 松明に火を点け、一応はイシュタロッテを抜き放つと馬の手綱を任せて先陣を切る。


「出口はそんなに大きくないから、大物はいないと思うけど気をつけておくれよ」


「了解」


 一キロメートルも無かったとは思うが、ただひたすらに歩いたその先に遂に明りが見えた。

 陽光だ。

 その真昼の光は、コケ生した入り口の土壁を薄っすらと照らし、暗闇の恐怖から俺たちを解放してくれた。

 外に出た瞬間、眼球が一瞬だけ眩しさに焼かれてしまう。

 だが、慣れれば強いと感じたその日差しさえも、生い茂る木々に弱体化された木漏れ日であると理解できる。


「――ん?」


 何故だかは分からない。

 そこへ足を踏み入れた瞬間、一瞬だけ心臓が強く跳ねた気がして足が止まった。

 濃密な緑の匂いが、懐かしさに近い感覚を呼び覚ましている。


「どうかしたかい?」


「知らないはずの場所なのに、何故か知っている場所のように思えてな」


「ならやっぱり、あんたはこの森の住人なんだろうね」


 自然と松明の火を消していた俺に、背中越しにナターシャが言う。


「ハイエルフ……か。自覚が無いのは困りものだな」


 廃だろうとハイだろうと灰だろうとどうでもいい。

 けれど、この身に覚えの無い懐かしさという感情に少しだけ苛立ちを覚えた。

 まるで自分の故郷に帰ってきたみたいなその感覚が、どうしてもすぐには認められない。


 境遇から存在、そして感覚さえもこの世界は俺から取り上げようとしているのだ。

 気づけば、俺は妙に強く右手の剣を握っていた。

 例え身体がこの世界に適応しようとも、未だに日本人としての価値観が俺の中にこびり付いている。


 希薄化していく価値観ではある。

 でも、俺にはまだ残っているようだ。

 不思議と、それに微かな安堵を覚えながら頭を振る。


「――行こうか。このまま真っ直ぐ、だったよな」


「そのはずだよ」


 剣を鞘に戻しながら、俺はかつて踏破した場所へとマップ頼りに進む。

 しかし、そんな慎重さとは裏腹にどうしてか確信があった。


――きっと、そんなものが無くても俺はそこに辿り着けるだろうという奇妙な確信が。




 辿り着いたその場所は、当時とかなり変わっていた。

 そびえ立つゲートタワーの姿こそ変わらない。

 けれどその周囲には、丸太を削って地面に何本も打ち込んで作ったような防壁が存在したのだ。


 四方には見張り櫓のようなものが建てられ、エルフとダークエルフが揃って見張っている。当然、西から現れた俺たちは気づかれてしまった。

 何やら櫓からは鐘が激しく鳴らされ、防壁の向こうから叫び声が上がり始めた。

 暫くすると、防壁の向こうにズラリとエルフ族の戦士たちが顔を出す。


 弓を撃つための階段でも防壁に取り付けていたのだろうか?

 全員が手に弓を構え、こちらを牽制している。

 近づかないわけにもいかないので、刺激しないように剣を抜かずに近づいていく。

 どうやら俺を知る者はここにはいないようだ。

 当時の戦士たちか、或いはアクレイでも居てくれたら話は早いのだが、これはちょっと困ったことになるかもしれない。


 問題は明らかに人間のナターシャだ。

 話も聞かずに射られないことを内心で祈りながら、俺は大声を張り上げる。


「ダークエルフのアクレイ戦士長はそこに居るか!」


 弓を構える彼らが顔を見合わせる。

 その中の一人、恐らくはリーダー格だと思われる人物が尋ねてくる。


「貴様たちは何者だ!」


「俺はアッシュ。安住の地を探して流離う男だ」


 はぐれエルフは警戒されるということは学習済みだ。

 面倒なのでそう言っておくと、背後からナターシャの呆れたような声が聞こえた。


「他に説明のしようはないもんかねぇ」


 もっともな言葉ではあるが、断じて自ら廃エルフなどと名乗ってはやらない。


「アッシュだと? ……そのまま待て。確認する!」


 伝令でも走らせるのだろう。

 物分りが良い奴で助かった。

 そうして、しばらく待っていると弓が完全に下ろされた。


「おやおや、本当にアッシュですね」


 防壁の向こうに現れたそのダークエルフの青年は、相変わらず透明な笑みを俺に向けてくる。


「久しぶりだなアクレイ。元気そうで何よりだ」


「ふふっ。門は開けさせますのでどうぞ中へ入ってきてください」


「おう」


 ナターシャと一緒に白馬を連れ、東側の門に向かう。

 門を潜ると、小さな人影が走ってきた。

 ダークエルフの少女、ダルメシアだ。


「ナターシャ!」


「ダルメシア? あんた、もしかしてまだあそこにいたのかい?」


「うん! 戦士さんたちのお手伝いしてた」


「そうかい、そいつは偉いねぇ」


 二人が久方ぶりの抱擁を交わす中、背後で門が締められる。

 それにやや遅れて、エルフ族とダークエルフ族の戦士たちを伴ったアクレイがやってきた。


「お久しぶりですね。そう簡単には死なないと思っていましたがさすがです」


「送った手紙は届いたか?」


「はい。ですが、サンリタルはそのままにしていますよ。さすがに失敗したら死ぬかもしれないというのに人はやれませんし、実験してここのゲートが使い物にならなくなったらことですから」


 安全をとったか。

 まぁ、普通に考えればそれが無難か。


「なら後で俺が行こうか。ついでにナターシャのレベル上げもやらせてもらいたいんだが……さすがに無理か?」


「この森のモンスター・ラグーンで、ですか?」


「ああ。だから、向こうのゲートタワーに二・三年住みたい」


「正気ですか?」


 笑顔で問われると、自分の頭がおかしいように聞こえるが俺は生憎と正気である。


「実に効率的だろ」


 ニヤリと言ってやると、アクレイとしても察せざるを得ないようだ。

 お付きの二人はギョッとしていたが。


「そういえば、某国の王子を鍛えたのでしたか。なら不可能ではないのでしょうね。ですが、当分は無理だと思いますよ」


「まさかまたアヴァロニアのハーフエルフでも来て占拠したのか?」


「いえ、ラグーン側と下のエルフの国『シュレイク』が今ちょっと険悪でして」


「……険悪?」


「ここではなんですし、上で説明しましょう」


 言うなり、アクレイは俺たちをラグーンへと誘った。


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