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最愛の人

重い足取りで家に向かう恭一。するとまた辺りが光に包まれる。


『ピピピ・・ピピピ・・・』


聞き慣れた目覚まし時計の電子音。気付けば恭一は自分のベットに寝ていた。

恭一は慌てて飛び起き隣にある比奈子のベットを確認した。そこには比奈子の姿はなく恭花が1人で気持ち良さそうに寝ていた。


「比奈子‼・・・比奈子‼」


比奈子を探す恭一。バタバタとキッチンのある一階に降りるとそこに朝食の用意をしている比奈子がいた。


「比奈子‼‼」


恭一は思わず比奈子を力一杯抱きしめた。その一瞬は男とのゲームの事など忘れていた。無我夢中で力一杯抱きしめた。ただただ比奈子にもう一度会えた事が心から嬉しかった。


「ど、どうしたの急に?痛いよパパ・・・苦しい。」


「比奈子・・よかった比奈子・・」


「どうしたの?変なパパ。怖い夢でも見たの?フフフ。」


比奈子の怖い夢と言う言葉に恭一は我に返った。あと数時間もすれば比奈子はまたいなくなる。しかし助けようとしても助かる保証はない。恭一は比奈子を抱きしめながら必死で考えた。


この温もりをもう二度と失いたくない。必ず比奈子を生き返らせる。


それが恭一の出した覚悟の答えだった。


「パパ?早く用意しないと仕事に遅れるよ?今日は大事な会議があるんじゃないの?」


「あ、ああ。そうだな」


そういいながら恭一は比奈子の顔を見つめた。やはり顔色がよくない。心なしか呼吸も少し苦しそうにも思えた。


「顔色が悪いぞ比奈子。お願いだから病院に・・・」


恭一は断腸の思いで言いかけた言葉を飲み込んだ。


「大丈夫だよ。ちょっと貧血気味なのかな?こんなのちょっと横になれば治るから。」


「そ、そうか・・・。」


「ほら、早く着替えて。ご飯もうすぐできるからね。」


「ああ・・・。」


比奈子に促され恭一は渋々仕事に出掛ける支度をした。












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