第二話 目覚める一人の女
「ねぇ、アズ。アズはさ、怖くないの?よく分からない男を倒すって」
ヤミが聞いてくる。
「怖いよ、だって強さも未知数。部下が何人いるかもわからない。
だから、怖い。
けど、怖いから逃げるってのはかっこ悪い、それなら、死ぬかもしれないけどやってみる、そっちのほうが僕はいいと思う」
アズはそう答える。
「死を恐れないんだね」
ヤミはアズに言う。
「うん。ヤミもでしょ?」
アズが聞いてきた。
「うん。怖くないよ、だって側にアズが居るから」
ヤミはアズに向かって言った。
「だから、あの男を探そう。絶対にこの大陸に居る。
必ず倒そう」
アズはそうヤミに言った。
???
「お目覚めかな?」
ガラが一人の女に言った。
「何?私に何かようなの?」
女はぐったりとした体を起き上がらせる。
「君にお願いがあるんだけどいいかな?」
ガラが言う。
「別にいいけど、あなた何者?悪そうに見えるけど」
女は聞いた。
「まぁ、君からしたら敵かも知れない。けど、君が会いたい人物が居るよ」
ガラがそう言った。
!
「誰?私、会いたい人は一人しかいないよ」
女はそう言った。
「フレアって少年だ。知ってるだろ」
ガラが女に向かって言った。
「!?、フレアが居るの?!」
女はガラの方をまじまじと見る。
「この大陸に来ているよ。フレアと君の場合過去の君がね」
ガラはそう言った。
そう、ガラが話している女は、未来のルルなのだ。
「何?もしかして、過去の私を殺せって?嫌に決まってるじゃん。
自分を殺したら、私が消えるじゃん」
ルルが言う。
「違う、君がやってほしいのはフレアをここに連れてきてほしい。
奴がこちらの仲間になればこちらとしては、楽にこの世界を支配できる。
もちろん君とフレアには手を出さないよ。悪くないだろ?」
ガラがそうルルに言った。
「そう、殺しは無しということね。それならいいわ、フレアをここに連れてくるわ。その後はフレアは私のものだからね」
ルルはにこりとガラの方を見る。
「悪意たっぷりですね。では、これを」
ガラは黒いフードの服をルルに渡す。
「地味だけど、何だか悪くなさそう。じゃあ行ってくるから」
ルルはフードを着て、部屋から出た。
「未来と過去、激突したらどうなるでしょうね。楽しみ、楽しみだなぁ〜」
ガラは笑いながら部屋を出ていった。
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何故か、ここで未来のルルが居る。
一体どういうことなのか、そして、この先どうなってしまうのか。
次回、出会う二人。