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第9話

「信一さん、今日教育委員会の会議なんでしょう?用意そろそろしないと間に合わないですよ。」

日曜日の朝、リビングで朝食を食べながらテレビを見ている信一さんに言った。

「あぁ、さっき連絡きてな、今日会議なくなった。」

って、ことは、今日は初めて二人で休日っ!!などと考えていると。

「そーいえば、まだ二人でどっかにいったことないな。どっかいくか?」

コーヒーを飲みながら信一さん。

そう、私たちは一緒に暮らし始めて初めて3ヶ月も経つが、日祝日はお互いの実家に行ったり、信一さんが、仕事だったりと二人でまともに出かけたことはないし、まともに休みと取ったこともなかったのだった。

「えっ!!」

びっくりして、手を止めてしまった。

「ばっ!!お前、しょうゆ!?」

スクランブルにかけている途中だったため、とても大変なことになっていた。

「あーあ。それ、もう食えね―ぞ」

といい、一生懸命笑いをこらえていた。

「笑いたいなら、ちゃんと笑ってください。」

顔を真っ赤にし、私は片付けながら言った

「いやいや、ごめん。ついな、かわいいなと思ってさ。」

くすくす笑われ、説得力がなく、私はとても不満だった。

「ほら、ヒメすねてないで着替えてこいよ。でかけようぜ。」

食器をカチャカチャ片付けながら言った。

私は何も言わずに部屋にはいっていった。

「ヒメ、どこに行きたい?」

用意をして私は、車で待っている信一さんのところへ行った、

「今日は、お姫様のゆー通りにするから、機嫌直せよ。」

私は、実は二人で出かけるのが、とてもうれしくて、どこに行こうかを悩んでいて。機嫌が悪いわけではなかったりする。

「本当にどこでもいいですか?」

遠慮して小声で言った。

「どこでもいいよ。ヒメはどこにいきたいんだい?」

にっこり微笑んでくれた信一さん

なんだか、子ども扱いされている気分。

でも、今はそんなこと気にならないくらい嬉しい気持ちでいっぱいだ。

「・・・水族館に行きたいです。」

私の言葉を聞き優しく微笑み

「よし、決定」

と車を走らせた。今日一日はとても早く過ぎてしまった。

「あぁ、もうこんな時間か。どうだ、たまには外食でもするか?」

水族館のショップにて、信一さんは時計を見てつぶやいた。

しかし私から返事はいつまでたってもなかった。

「ヒメ??」

隣にいたはずの私が真後ろで立ち止まっていることに気が付き信一さんは声をかけた。

「えっ!!あっ、ごめんなさい。なんでしょうか?」

手には、イルカのぬいぐるみが・・・

「それ、ほしいのか?」

信一さんがそういうと私は、はっ、とぬいぐるみを元の場所に戻し

「いえ、あっ、もうこんな時間ですね。夕食どうしましょうか??」

と、信一さんの背中を押してショップから出て行った。

「今日は久々に外食にしようかと思ったんだが・・・」

駐車場に向かいながら、信一さんは言った。

「信一さんがよければ、私は構いませんよ?」

助手席に乗り込みながら私は言ったが

「信一さんどうしたの?」

車に乗らず、立ち止まり何かを考えている様子。

「わるい、ちょっと忘れ物。ヒメはここで待っていてくれ。」

そういい、信一さんは、今出てきた水族館に走って戻っていった。

「忘れ物ってなんだったんですか?」

車を発進させた信一さん。

「これだよ。」

と渡されたのは、手のひらサイズの紙袋

「・・・・」

なに??きょとんっと固まった私

「なんだ、開けないのか??」

信一さんにそういわれ、私はゆっくり袋を開けた。

「これ・・・」

なかにはさっきまで私が手に持っていたイルカのぬいぐるみ・・・のミニマム版

「でかいやつにしようかなと思ったんだが、帰ってくるときにばれるかと思って小さいのにした。」

外が暗いので、先生の顔はよくわからなかったが、少し照れているような気がした私

「ありがとう。」

信号が赤になったのを見計らって笑顔で私はそういった。

信一さんは、私の頭をぽんぽんとたたき「どういたしまして」といってくれた。

家に帰ったらまず、この子を一番にいつでも見れる場所に飾ろう。

そして、大切にしよう。

そう決めた。


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