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第12話

区切りのため、短めです。

「ヒメっっ!!」

信一は急いで ヒメの部屋へノックなしに 入っていった。

予想通り、ヒメはいなかった。

部屋は暗く静寂に包まれていた。

信一は明かりをつけ部屋をキョロキョロした。

いつもかかっている制服がなくなっているのは気のせいだ。

そう言い聞かせ、机の上に紙を目に留めた。

「まじかよ・・・」

自分が思っていることを信じたくない信一は、ゆっくりと近づき

それを手に取り目を通した。

[信一さんへ

いきなり ごめんなさい。

もうすぐ テスト期間になりますよね。

とりあえず テストに集中したいので 実家に戻ります。

本当は 信一さんに直接言うつもりだったけど 遅くなってしまうので手紙にしました。

正直 直接だと言えなかったことも あったので ちょうどよかったです。

信一さんが どう思おうと 私 信一さんがお見合い相手でよかった。 

私には 好きな人がいました。

叶わない恋をしていました。


信一さんと過ごした3ヶ月 楽しかったです。

先生と生徒ってことを忘れられるような 時間をありがとうございました。


でも その3ヶ月間 楽しくもあり同時に私にとってはつらい時間でもありました。

信一さんの気持ちだけは どうしてもわからなかった。

嫌われてはいない。そう思っていたけど

違いますよね。

そもそも 私たちの関係って好き嫌いの関係じゃなかった。

ただ 親の決めた結婚相手同士

信一さんは 割り切っているかもしれません。

でも 私には どうしても割り切れないことがあります。

なので しばらく 距離をおきたいと思います。

テスト期間というタイミングは偶然ですが 私に しばらく時間をください。

ここを でたところで 問題が解決するとは思ってませんが 

少しだけ 私のわがままを聞いてください。

由姫]


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