第1話
他サイトより転記
今、自分で読んでも設定とかすごいな・・・・と思っていますが・・・書き直すと別の話になるのでちょっとした加筆修正のみ
誤字脱字報告ありがとうございます!
本好きな私が足しげく通う図書館。
そんな私のバイト先は図書館へと続く坂道の途中にある小さな喫茶店。
図書館に通いバイトに行くそんな私のいつも・・・
そんないつもに変化が訪れたのはいつだろう。
いつもの一コマが増えたその時、恋をしました。
そして、一生分の恋を経験した。
「由姫っ!!大ニュースよ。4月からくる新任教師、すっごくかっこいいらしいわよ。部活の子達が挨拶しにきていのをみたって。」
目の前のパネルを見上げていると名を呼ばれた。
毎度のことだが、この友人の情報は早いな・・・と感心を通り越して呆れる私。
世間は桜の花開く3月末・・・
今日は4月からのクラス発表を見に学校へ来ていた。
私たちの学校は、4月にばたばたとクラス替えをするのでなく3月に発表まで済ませておくというちょっと変わった学校なのだ。
3月に済ませておいたほうが、寮生や部活のため、なにかと便利がいいらしい。
「もしかして、新任って織田 信一って言う人??」
掲示板の方を見ながら言った。
「そうだけど??」
肯定をしつつなんで知っているの?と私の視線を追う友人
「嘘っ・・・副任・・・ちょっと、ヒメ!私たちラッキーだね。」
友人は先生の欄に目をやった『副担任:織田 信一』となっているのを確認し自分の名前をすばやく見つけ叫んだ。
「担当科目:日本史だって。美夜子さぁ、たしか大の苦手科目じゃないの??」
私は、冷静に突っ込みを入れる。
「ヒメっ、私は4月から一番大好きな科目は日本史よ!!」
はりきる友に私は、
「ってゆーか、私たち受験生なんですけど。」
冷たく否定する私
「バカね。目の保養はいつでも必要よ。」
ルンッという美夜子。
あきれてもう何も言わない私。
「ったく、ヒメってば、そんなにクールなのもいいけど、そんなんじゃ、いつまでも彼氏できないわよ。」
だから、私たちは受験生・・・と私は心の中でつぶやいた。
「ヒメ、いまからみんなでカラオケにいかない?駅前に安いとこできたんだ」
テンションの高いまま帰りの道を進めながら美夜子
「ごめん。今日も今から、バイトなんだ。そ・れ・と!!私のことヒメって呼ぶの禁止しなかったけ??なにげに何回もいったわね。」
私の言葉に押し黙り目をそらす美夜子。
「次、言ったら当分レポート見せないからね。」
私はそういい、最低っと私を罵るために叫んでいる美夜子を無視しバイト先へと向かった。
普段は制服なので一度家に帰るが、今日は私服なので、そのまま行くことにした。
通っている高校の規則は、基本的に学生の気持ちを大切にし、学業をおろそかにしない程度のことは、なんでも許されている学校。
私立ということもあり、学校の半分は生徒会執行部が権力を持っているから、といううわさもあり。
私は、一人の単なる一人の生徒ということでうわさが本当かどうかはわからない。
さっきのは、友人の『石原 美夜子』小学校から一緒に行動している仲良しさん。
私は中学まであだ名で『ヒメ』と呼ばれていた。
しかし高校生ともなると『ヒメ』と呼ばれるのに恥ずかしいという抵抗感がでてきた。
よって、周りに『ヒメ』と呼ばせないようにしたのだ。
といっても、中学から一緒なのは美夜子ぐらいなので特に必要はなかった。
しかし、美夜子は興奮すると昔のクセがでてしまうらしい。
「マスターこんにちは」
私のバイト先は、小さな喫茶店。図書館の帰りに偶然雨に打たれているところマスターに声をかけてもらったことがキッカケだった。気がつけばその出来事からもう一年以上経つ…
「いらっしゃいませ。」
一組の男女のカップルが入ってきた。
「マスター、コーヒー二つね。」
と、常連さんである男性のほうが言った。
いつもは、たいていカウンターに座る二人、今日はカウンターがいっぱいだった為奥のテーブルにすわった。
「由姫ちゃん、お願いね。」
マスター特製のブレンドコーヒーを二人のところへ運んだ。
私には、コーヒーのことは何もわからないが、マスターのは格別に違うことはわかる。
本当においしいのだ。
「おまたせいたしました。」
私は、さっさとコーヒーを置いてカウンターに戻った。
なんだか、真剣な話をしているようだった。
彼らは、私がバイトを始めて一ヵ月後ぐらいから常連としてやってくるカップル。
男性の名は『ノブ』そして女性は『菜々子』
正直に言うと私は、生まれて初めて一目ぼれというものを実感してしまった。
皮肉なことに彼女持ちである、『ノブ』さんに・・・もう、かれこれ1年以上片思いをしている。
これが新任教師に興味がない理由…
4月からも、片思い街道まっしぐらなバイト生活が続くと思っていた私だった。