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創世のソード・ブレイカー  作者: 柚木りん
第三章 実験開始
11/70

○ 進む先に魔ありて ○



◇◇◇


「・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」


「・・・っくそ!あいつら・・・」


「あ、ここ!しばらくここに隠れてましょ!!」



マントを目深にかぶる二人が、森の中逃げるように走っていた。

一人は小柄で声からして女性だろう。

もう一人は普通の人間とは思えないほど大きい体をしていた。

二人は何かに追われているようだった。




二人を追っていたのは・・・




「・・・さすがにあたし達だけじゃそろそろ危ないね・・・」


「・・・そうだね・・・でも今は破壊者(ブレイカー)っているのかな・・・」


「探さなきゃ・・・()()()()()()()・・・」




◇◇◇




「ねぇ聞いたぁー?」

「あ、あの話?うんあたしも聞いたよー」

「ホントならすごいわよねぇー」





俺達は新たな街にたどり着いたが、そこはある噂で溢れていた。



「・・・なんか盛り上がってますねぇー」

「ちょっと気になるな・・・調べてこいクロウ!」

「って俺かよ!!」



噂の内容が気になり、クロウに頼んで調べてもらうことにした。

クロウはしぶしぶ飛んでいき、噂をしている彼女たちの周りでそおーっと盗み聞く。

その間俺達は気づかれないよう少し離れた場所に行く。



「あの噂・・・一体何が気になるんです?」

「あぁ・・・実は・・・」



俺が気になっていたことをファレルに説明しようとした時・・・




「・・・っちょおいお前ら!!なんかやべえぞ!!」



噂を聞いてきたクロウが大慌てで飛んできた。



「ぅおっ!あ、聞いてきたんですね。」

「あぁ、お疲れ。どうだった?」

「・・・少しは調べてあげた感謝くらいないのか・・・」







◇◇◇



「妙な気配?」

「あぁ」




あのまま街にはとどまらず、外に出て歩きながらさっき言いそびれたことを話す。

それは噂とも関係していることだった。



「最近、魔物に似た気配を感じててな。同じ頃にその噂も流れてて、ちょっと気になってたんだ。」

「なるほど・・・だから調べるんですね。」




死人(しびと)が蘇る』



そんな噂が広まっていた。

魔物が人に化けることはあるが、それは生きている人に成り代わっている状態で 今回みたいに()()()()に化けるなんて聞いたことも見たこともなかった。



「・・・つーか普通ありえないよなぁ・・・死んだ人間になって何がしたいんだっつの。家族満足させたいのか?」

「ってそんな気の利く魔物いないでしょう。・・・でも魔物の力なら化けなくても本当に蘇らせることが・・・」




「ありえない」



ファレル達の会話に割り込んで否定する。




「そんな力ありえない・・・そんなのがあったら・・・」

「ルイス・・・」



俺はあいつらを・・・故郷のみんなを蘇らせた・・・






「「!!」」



突如変な()()が風で流れてきて、俺とクロウが反応する。



「うっわ・・・なんだこの臭い・・・!?」

「これは・・・血と死臭!?」

「えっ!臭い!?」



ファレルは俺達の反応に驚いていた。

無理もない。龍の鼻は人間の何十倍も利くのだから。



「こっちだ!」

「えぇ!!行くのかよ!?」



俺達は嫌がるクロウを引き連れて臭いのする方に走り出す。

臭いはだんだん強くなり、もう少しでその場所にたどり着こうという時・・・




「キャアアアアアァァァァァァ!!!」




「「「!!?」」」




突如として悲鳴が聞こえてきた。

それは臭いがしている場所からほど近いところ・・・いや、その臭いの元に()()()()()()()()()()()




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