○ 暗闇に光る一閃の剣 ○
ザアアアァァァ・・・
くらい暗い森の奥。
降りしきる雨の中、一人歩いている少年がいた。
傘もささず、全身びしょ濡れの少年の傍らには、彼と同じ年ぐらいの少女が並んで歩いている。
黒い長髪をポニーテールに結んだ少女には、一滴の雨粒もついていない。
ふと、彼女は気づいた。
この雨の音しか聞こえないはずの夜の森に、
人でないものが近づいてきているのが・・・
「・・・来たか」
少年が彼女に手をかざすと、彼女はみるみる姿を変え、それを人でないものにふるう。
その瞬間、人でないものの体は真っ二つに分かれた。
「・・・ギヤヤャャャャ・・・ッ!」
誰とも分からぬ絶叫が夜の森に木霊する。
水しぶきと共にその体は地にふした・・・その瞬間、すべての時間が止まったかのように静寂が広がった・・・
ザアアアァァァ・・・
夜の雨がすべてを包む。
立っているのは、少年だけ・・・
その手には、黒い一閃の剣が握られている。
「行くか・・・あいつを・・・見つけなきゃ・・・」
「・・・・・・」
そうしてまた歩き出す。
くらい暗い夜の森・・・。
一寸の光もない中、人でないものの血と少年の瞳だけが
赤く際立って見えた・・・。
まだまだ勉強中です
3話までがプロローグでそのあとが本編って感じです
頑張ります!(汗)