1話 寮と新たな学校設立!?
気まぐれなので、もう投稿です。
「やっぱり、この家でいいや。家は古いけど材料に土地は結構あるし。近くに、ギルドや市場あるし。
ここを買います。いくらでしたっけ?」
「大金貨4枚ですね。」
「安いなぁ。問題があるのかい?」
「家が古いから買うよりも整備費が高くなるんですよ。魔法使いに頼むにしても釣り合わないから。
ウチとしても早くここを手放したいんで、安くなっているわけです。」
「あー、確かに一旦壊して材料にするにしろ結構弱ってるから…同じようなものは高そうだしな。」
「よく分かりますね。特級魔法でも使ったんですか。」
「い~や、これぐらい分からないと生きてこれなかったんで。」
「へぇ~。では、無駄話はこれぐらいにしてそろそろサインをお願いいたします。
お金は、しっかりありますよね。」
今、家を買おうとしているのはシュウという少年である。見た目は14歳くらいにみえる。
だが、数年前の戦争時代で生きて生活したのでそれなりの力量もあるはずだが。
なお、その少年が王金貨4枚、もっともそれ以上もっているはずだが…大金をはらえるのだろうか。
だから、商人…トレーさんは聞いたのでしょう。
「もちろん。さっきギルドでドラゴンの素材を換金してきたんで。
ほい、王金貨4枚と紹介してくれたお礼として金貨1枚。」
渡しながら、そう答える彼。
「ドラゴンの素材を換金とは…倒したんですかい?」
「うんにゃ。死体からいただいたんだよ。」
「なるほど。ばれなくてよかったですね。」
「うん。そう思うよ。」
シュウは、契約書にサインしながらそう言った。
ドラゴンは、この世界で最強の種族であるため恐れられている。ドラゴンの巣やそれぞれの地域にそこの主として君臨していたりする。普通なら倒されることはない。
また、危害を加えなければ基本的には襲ってこないので、触らぬ竜に祟りなしといったところだろうか。
人間や亜人とは、生息地域を区別しているのでどちらも基本的には近づかない。
「それじゃ、ありがとうございました!」
「いえいえ、お礼を言うのはこちらです。ありがとうございました。
では、仕事があるので失礼します。」
「どうも。」
という、形式的ともいえる挨拶をして二人は別れた。
~*~*~*~
さて、ギルドの張り紙をとって一旦本部に戻りましょうかね。とトレーさんは思っていた。
ギルドは、仲介業者も担っている。だから、多数の張り紙やその他チラシ等があるので用件が片付いたらすぐに、取らないといけない。
ギルドは、すごく騒がしく人が大勢いる。
トレーさんは、ギルドの受付に声をかけた。
「こんにちは。家の物件の紹介をたのんでいたんですが、売れたので取り外していただけますか?
近くにあるでかくて、古い物件です。」
「はい、これですか?」
と引き出しからごそごそして取り出した。
「はい、それです。」
「あー、そういえばこれ先輩が、行くって言ってましたね。」
「そうなんですか。もし、よければ似たようなものを紹介できるかもしれませんが。」
「はぁ。聞いてみます。マイ先輩!あの物件について話が、あるそうです。」
「えっ。少し待っていただいて。すぐに、これ終わらせるから。」
荷物を抱えて、そうマイさんは答えた。
「だ、そうです。」
「では、待たせていただきますね。」
二、三分たったあと、彼女メイさんは息をきらしながら来た。
「彼方が、トレーさんですね。初めまして、私冒険者ギルドのメンバー、メイと申します。」
ギルドは、いくつかの派閥にわけられる。主に、冒険者を担当するのが、冒険者ギルド、商人や売買を行うのが、商人ギルド、の二つの種類がある。細かく分類すれば、事務担当のギルドもあるが…。
「初めまして。トレーです。あの物件に、何か御用があったのですか?」
「はい、実は新しくギルドで冒険者志望の人たちに技術とかを教える学校を設立することになりまして。
それであの家を、寮に改築できればと。」
「はー。そういうことですか。確かに、近くに市場やギルドもあって、土地も結構ありますからね。」
「はい。それで…もうそこ売れたんですよね。」
「ええ。似たような物件も探すことはできると思いますが。もしくは、売った人に紹介を、しましょうか。」
「紹介ですか。できれば、そうしたいですね。」
「そうですか。では、今から時間があればそうしますよ。」
「はい、お願いします。」
という、会話があって結局、会ってみようということになった。
~*~*~*~
「リン、木材たのめる?あ、いける。それじゃあすぐに、持ってきて場所は上空から見れると思うよ。それじゃあ、あとで。」
と、シュウは自分で作った、対象のものに思念を伝える魔道具を持って小声で話していた。
相手は、この地域の近くにある森の主、グリーンドラゴンである。
ドラゴンは上記のとおり、最強の種族ではあるが言葉を理解はできるが、話すことができない。だが、ある地域の主ともなると、人の言葉を理解し話すことができる。今現在、いる大量の人間と上手く付き合うために人に擬態するようになり、言葉を覚えたらしい。
ちなみに、シュウは戦争直後のときに、様々な場所を旅していた。そのときに、森の主グリーンドラゴンや雪山の主ホワイトドラゴン等のドラゴンや、魔獣と意気投合した。そして、友達になった。
言ったあとにすぐに、女の子と木材が降ってきた。
「ありがとうね、リン。」
「別に…余っていて放っておいたらひどいことになる系のやつだから。お礼を言うのはこっちだよ。」
「こっちとしても、いい材料だからね。」
といって、作業を始める。
「私も何か手伝うよ。」
「いいや、自分でやるから。というか、終わったし。」
「はっ、何を言ってるんだい。いくら、シュウ兄でも…。あれ、幻覚が、みえるな。」
眼をこすって、もう一回みるリン。
「幻覚ではない!?」
「終わったっていったろ。とりあえず、茶だすから上がって。」
「…」
リンは、もう唖然としてシュウの言うことに従った。
中は、やばいくらいに綺麗になっていた。部屋数も、みわたすかぎりある。
下は、絨毯がひいてある。特級魔法、収納からだしたな。
左に入って食堂っぽいものがあった。その奥には、王宮の料理人も真っ青なレベルの食器や器具がある。
シュウは奥に行って、カップとティーポットをお盆にのせて、座るようにリンをうながす。
そして、紅茶を注ぐ。
「あー、いつ飲んでもシュウ兄がいれるお茶が上手いな。私は、一緒に住んでるやつにさえこんなお茶だせないよ。」
「さぁ?なんでだろう。自分で、茶葉を配合してるからかな。あっ、誰かきたな。」
「そうみたいだね。待ってるから、いってきていいよ。そのかわり、ケーキを頂戴。」
「頼めばいつでも、作ってあげる。気分がのればね。あまり、長居しないでよ。」
食堂からでて、玄関へむかう。開けてみると、驚いた、トレーさんと女性の方、メイが立っていた。
「トレーさんと…あなたは何か用でも。」
「いえ、用があるのは、こちらのメイさんです。」
「初めまして。えっと…」
「シュウです。」
「シュウさんよろしくです。」
「とりあえず、あがってください。」
「はい。では、そうさせていただきますね。」
内装にトレーとメイが驚いている。
「確か、こんな建物ではなかったはずなんですがね。」
「ああ、一旦最初の建物は壊して使えるやつは裏の道に利用しました。他は粉々にして埋めましたよ。」
『はぁ~。』
食堂に行く途中で、何度もため息をつく二人。
シュウは、何故ため息をついているのか、不思議な顔で歩く。
彼は、戦闘や生活管理とかは最強だが、戦争時代相手は、自分を殺すか捕まえるつもりで動いていたので皆が、日常としている感情は苦手である。特に、恋愛とか、友情とかは。
「リン、お客様だから話を聞くなら奥に座って。」
「は~い。」
『幼女!?』
「見た目はね。どうぞ座っておまちください。お茶を持ってきます。」
一分後…お茶とテーブルを囲んで四人で話をする。
「で、何の用ですか?」
「実は、…」
ギルドで冒険者を育てる学校と、ここを寮にしたいという、旨をメイさんは話した。
「へぇ~。面白そうだからいいよ。」
シュウは、なんと寮にするのに対し非常に良好な反応を示した。
急展開!そんなことは、気にするな。あれで、きらなかったら5000字ほどになっていたかもしれないから。
親方!空から幼女と木材が…というフレーズが思い浮かんだ。