出会い2
男「クソッ!本当にどこに行きやがったんだ!!」ドンッ
少女「...何回言わせるんですか。物に当たるのは止めてください。」
男「うるさい!こうでもしなくちゃ腹の虫が収まらん!!」
男は一週間連続で徹夜をしても見つからない事に不満が膨れ上がっていた。
少女「貴方が怒った所で何かが変わるわけではないですよね。」
少女「もう少し男としての自覚を持ってください。」
男「うるさい。黙ってろ!」
少女から説教が始まったので黙らせるために男は前にコンビニで購入したキャラメルをポケットから取り出す。
それに1つ包まれていた小さな紙を外して、少女の口に強制的に放り込んだ。
少女「なるほど貴方が前にコンビニでキャラメルを買ったのはこの為何ですね?」モグモグ
男「...そんな訳無いだろ。自分で食べるためだ。」
少女「ふーん。甘いもの嫌いなくせに...」モグモグ
キャラメルを放り込まれた少女は男に軽くあしらわれた事に少し機嫌を損ね頬を膨らませて男とは反対の窓側を見る。
外はいつもと変わることのない森の木々達が広がっていた。
少女「所でこの件とは別なのですが、また軍の幹部クラスの人間が殺されたらしいですよ?」
話題を変え男の方を向きなおす。
男「なんだそれ?ざまーみろだぜ。俺をこんなところに追いやるからそんな事になるんだよ。」フハハハ
少女「犯人はやはり集団での行動らしくて護衛に付いていた強化人間も殺されていたようです。」
男「...なんだそれ笑えねぇな。そんなの敵か他のエクストしかあり得ねぇだろ」
車の助手席に座る少女はなにも答えず頬杖をつきながら再び外を見つめる。
外の景色は彼らの心情を表しているようだった。
体が軽い。
しばらく寝ていたのだろうか?
重く閉じていた瞳に少しずつ光をいれる。
そこは全く見慣れない景色だった。
夢なのかな?
だが僅かながら痛みを感じた。
眠りに落ちる前はあれほどの痛みに襲われていたのに今では嘘のよう痛みが引いていた。
少女「こ...こは..どこ?...」
寝ていた布団をはがし上半身を起こす。
辺りをキョロキョロ見渡しすぐ近くにあったカーテンに手をかけて動かす。
するとそこから漏れだす眩しい光は彼女の目には少々キツかったようだ。
爽葉「おっ!目が覚めたようだね!!」
少女「!?」ビクッ
突然の声に包帯が大量に巻かれた少女は構えに入る。
それを見て爽葉も驚いてしまい持っていたお茶とコップを落としてしまった。
落ちたコップは硝子製では無いので何とか割れずに済んだが2Lのペットボトルに入っていたお茶は蓋が開いていた為、少し零れてしまった。
爽葉「あ~。もうビックリするじゃないか~。」フキフキ
少女「.....」
零れたお茶を持っていた布巾で吹きながらブツブツと小声で喋る爽葉。
それをジーと見つめる少女。
拭き終えた爽葉は布巾を机の上に置き、少女の方を向く。
少しばかり説教をしようと思ったが外から僅かに漏れだす光が彼女の白い髪の毛をキラキラと輝かせていたのを見て、つい爽葉も彼女をジーと見つめる。
この時、ジー向かいあってお互いを見つめあった二人の様子は両者とも考えている事は違えど奇妙な感じが受け取れた。
爽葉「え~と。とりあえず...」
爽葉「何かたべる?」
貴方がこれからも進んで行く道は自分にも他のだれかにも神様にだって分からない。
それでも進んで行くと、きっとあるはずなんだ。
貴方がこの道を必死に歩いてきた理由が。