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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第二章 弱体化
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#084 決定

次の日


ゾンビ殲滅局東京本部、本部長室……


その部屋には仲野、倉科、宗がいた。二人は仲野にアメリカに行くかどうかを言いに来たのだ。


「私達アメリカに行きます」


「分かった……」


仲野はそう言うと立ち上がり、近くにある棚から二枚の紙を持ってきた。そして、その紙を二人に一枚ずつ渡した。


「これがそのアメリカの内容だ。場所はニューヨーク州ロチェスター支部だ。向こうの空港に着いたら現地の人が向かえに来てくれるらしい」


仲野にそう言われながら二人は貰った紙に目を通していた。すると飛行機出発が明後日だと気付いた。


「明後日からですか……」


倉科はそう言うとその紙を折り畳んだ。するとそんな倉科に仲野はこう言った。


「英語に自信ないのか?」


倉科はそう言われたが自信がないと言うわけではなかった。何故なら倉科は人生の3分の1をアメリカで過ごしている。なので、彼女にとって英語は得意か苦手かのレベルではなく当たり前のように口から出せるのだ。


「私は大丈夫ですけど、宗は大丈夫なの?」


倉科はそう言うと宗の顔を見た。しかし宗は特に慌てることなくこう言った。


「ちょっと俺の英語力じゃ厳しいかもしれない。英検は準1級を持ってるけど実際英語圏に行ったことないから、何かあったら任せるよ」


「分かった。英語は任せて」


倉科はそう言うと軽く笑った。




東京本部屋上……


あれから二人は少し仲野と話してから屋上へと来た。二人にとってこの屋上は少し特別な所でもあった……


「第一部隊にいた時はよくここに来たね……」


倉科はそう言うと柵の下に広がる東京の町並みを眺めた。朝の東京は皆が忙しく動き回っていた。それは車も歩行者も同じだ。


「こうして二人でいるのも久し振りだな」


宗はそう言いながら倉科のの隣に立った。本当の話を言うと二人だけでいた時は業務中にもあった。しかし、その時はゆっくりしている暇もなくお互いに話す余裕はなかった。


「思ったんだけど私達がアメリカに行っている間、代わりに誰が隊長になるんだろうね」


倉科は柵に手をかけながらそう聞いた。


「確か倉科の方は新宮准特だと宇土司令が言ってた」


宗がそう言うと倉科はこう言った……


「そうなんだ」


宗には倉科が笑っているように見えた……



新宿駅……


「アイツ遅いな。集合時間20分も遅れてるぞ……」


そう言ったのは林だった。そして近くには小牧と中鈴もいた。すると林達に一人の男性が走ってきた。


「悪い悪い。寝坊したわ」


冨沢がそう言うと林は呆れた顔で見ていた。今日は林班が休みの日だ。全てのゾンビ殲滅局がそうとは限らないが、少なくとも東京本部は大規模作戦があった後は少しずつ休みが与えられる事になっているのだ。


「冨沢三佐、東京駅に行方不明者を捜しにいった時の話なのですが、救急車の番号知らなかったというのは本当ですか?」


そう聞いたのは小牧だった。小牧は今年入局したにも関わらず、宮島や水瀬レベルに強い事から色々な対策官と会話をしていた。なので今回の件も伊東から流れてきたのだ。


「伊東言っちゃったのか…… 一応言っとくけど知らなかったんじゃなくて時報と間違えただけだ。分かった?」


冨沢は小牧にそう言った。すると林はこうツッコんだ。


「普通時報と間違えるか?逆に時報の方が知らないぞ」


「いいの!一ノ瀬は無事だったんだから」


冨沢はそう言うと話題を変えるためにこう言った。


「そう言えばメンバーってこれだけ?かなりゲスくなりそうだけど……」


林班で一番ゲスそうな冨沢がそう言うと林はこう言った。


「なわけないでしょ。一応休みの班の人も誘ってあるから他にもいるよ。ただここじゃないから、そっちとの待ち合わせ場所にいくよ」


林はそう言うと歩き始めた。冨沢達はその林に付いていくしかなかったので、置いていかれないように歩き始めた……







冨沢学とみざわまなぶ


三等ゾンビ対策佐官


武器……刀

拳銃

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