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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第一章 新人
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#080 狂い

バシュッ!バシュッ!


そんな音がするとゾンビの首が床に転がり落ちた。


「死ね…… もっと切り裂いて… ズタズタにしてやる」


新宮はそう言うと再び剣を振り回した。その時、新宮はゾンビの返り血をを浴びており全身が真っ赤になっていた。


「おや?誰かいるね。全員撤退したはずなのに」


突然そんな声が聞こえると新宮チラッとその声がした階段を見た。するとそこには川中が立っていた。


「ナとウは新宮をサポートしろ。スとカは手前にいるゾンビから倒していって」


「了解です」


川中がそう言うと部下達は一斉に行動を開始した。


「成田三佐。どうやって向こうまで行きます?」


そう言ったのは鵜飼だった。すると成田はこう言った。


「真っ直ぐゾンビを倒しながら新宮さんの所まで行きますよ」


成田はそう言うとレイピアでゾンビを蹴散らしながら新宮のいる所まで進んだ。と、言っても成田はあくまでゾンビは倒さず動けなくするだけなので、止めを刺すのは鵜飼の役割だった。


「成田三佐。新宮さんってあの返り血を浴びている人でいいんですよね?」


鵜飼が成田にそう質問した。今、新宮は一人で大量のゾンビの相手をしていた。なので新宮は異常なほどの返り血を浴びていた。しかも、新宮が普通の人が言わないような言葉を言うので成田も少しビビっていた。


「多分そうだと思う」


成田は質問に答えながらゾンビを倒し続けた。そしてついに新宮のいる場所についた。


「なんできたの?ここは危ないよ」


新宮はそう言うと二人を見た。鵜飼にはその新宮の姿が完全に漫画やゲームに出てくる大量殺人鬼にしか見えなかった。


「鵜飼は奥」


成田はそう言うと鵜飼の肩を叩いてゾンビを倒し始めた。鵜飼は少しの間新宮を見ていたが、すぐに成田のいう場所に移動してゾンビを倒し始めた……



東京駅地下駐車場……


「桜庭三佐、向こうにはもういません」


そう言って桜庭の所に来たのは保見だった。桜庭はそれを聞くと皆を水瀬の所まで移動させた。


「水瀬さん歩けませんか?」


桜庭がそう聞くと水瀬が今にも泣きそうな顔をして、こう言った。


「無理だ…… 足どころか左手も可笑しい……」


水瀬がしゃがんで水瀬の腕を見ると、今水瀬の腕に何が起きているかすぐに分かった。


「脱臼ですかね。足は多分骨折だろうので担架使うしかないですね」


桜庭はそう言うと七尾に持ってくるよう指示をした。七尾が担架を持ってくるまでの間、残っている人達は近くにゾンビがいないかくまなく探していた。


「桜庭三佐、上が大変なことになっています」


突然七尾が階段をかけ下りて、そう言った。桜庭は何があったのかと思い階段を上った。そして階段を上り終わるとそこには凄い光景が広がっていた……


「なんだこれは?」


階段を上った先には大量のゾンビが倒れていた。


「このゾンビは全て倒されているな。とりあえずは大丈夫なはずだ。はやく取りに!」


「了解」


桜庭にそう言われると七尾は走って丸の内中央口へと向かった……



東京駅京葉地下八重洲口……


「完全にはぐれましたね」


そう言ったのはF班所属の相須だった。すると一緒にいた同班の一ノ瀬がこう言った。


「もとはあなた暴走したのが原因なのよ」


一ノ瀬はそう言いながらも北音寺達がいないか辺りを探していた。するとたまたま通りかかった壁から変な音がするのに気がついた。その音はまるでゾンビが叫んでいるように聞こえた。


「ちょっといい」


一ノ瀬はそう言うと壁に耳を当てた。するとゾンビの音がはっきりと聞こえた。しかし、この時違う音も聞こえた。それは時計よようにカチッ!カチッ!となっていた。


「まさか…… 相須下がって!」


一ノ瀬はそう言うと急いで壁から離れようとした。が、それより早く壁が爆発した…… 爆発してからすぐは埃が舞っていて視界が遮られていた。が、時間がたつと共に少しずつ見えてきた。


「一ノ瀬准官?」


相須はそう言いながら爆発が起きた場所へと向かった。するとそこには大量のゾンビがいた。と言ってもそのゾンビは爆発に直撃したらしく首が取れていたりと、どれも倒れていた。


「これは……」


相須は足下に落ちている一ノ瀬の刀を拾い上げた。しかし、近くに一ノ瀬はいなかった。多分爆発に巻き込まれてしまったのだろう。


「一ノ瀬…… 准官?」


相須はそう言うとその瓦礫に近づいた。そして武器を放り捨てるとその瓦礫をどかし始めた……






一ノ瀬祐実いちのせゆみ


准ゾンビ対策官


武器……刀

拳銃

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