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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第一章 新人
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#073 前線

「意外とやるな」


そう言ったのは有川だった。現在、東京駅丸の内北口では有川、小橋班がサイスとジャックと戦っていた。


「俺の班がこいつを相手する。小橋は雑魚処理をしろ!」


有川はそう言うとジャックの攻撃を避けながら近付いた。そしてある程度近付くとジャックの首目掛けて鎌を降り下ろした。するとジャックはギリギリの所で鎌を避け、有川から距離をとった。


「さすが特官、やるね」


ジャックはそう言うと突然有川に向かって走り出した。するとそれを見た有川は鎌を構えた。そしてジャックが近付いてくるとすぐに鎌を振り回した。


ガンッ!


そんな音がするとジャックの持っていたレイピアが衝撃により吹っ飛んでしまった。しかも運が悪いことに、そのレイピアは有川の足下に転がってしまった。


「これでお前の負けだな……」


有川はそう言うとレイピアを拾い、ジャックにゆっくりと近付いた。そしてジャックに向けてレイピアを投げた。するとそのレイピアはジャックの腹に突き刺さった。有川はそれを見るとすぐに斧を捨て、拳銃を取り出した。


すると、突然有川は拳銃を落とした。


「狙撃?」


有川はそう言うと後ろにいた双葉を見た。すると双葉はある方向に銃を向けていた。それを見た有川はその方向を見た。するとその方向にあるビルの屋上に銃を持っている人が見えた。



「サイスナイスだ!」


突然そんな声が聞こえると有川はジャックを見た。しかし、その時点ではすでに遅かった。見たときにはすでにジャックはレイピアを持って立ち上がっていた。


「相討ち上等!あとは任せたぞ!サイス!」


ジャックは突然そう叫ぶと有川に向かって走ってきた。普通なら有川は斧で防御をするのだが、斧はさっき拳銃を持つために床においてしまった。なので防御ができない有川は仕方なく拳銃を撃った。しかし、弾がジャックの腕や足に当たってもジャックは怯むことなく近付いてきた。そして……


「もらった!」


ジャックはそう言うとレイピアを有川の顔面に突き刺そうとした。有川は避けようにも避けられる状態ではなかった。そして次の瞬間当たりに血が飛び散った……


バタッ!



「なにがあったのですか?!」


突然小橋が有川とジャックの所に走ってやってきた。すると、そこではジャックが頭から血を流して倒れていた。


「死んでますね。これは!」


小橋の後ろにいた星水がジャックを見てそう言った。


「有川特官撃ったんです?」


星水は地面に倒れこんでいる有川にそう言った。すると有川はその質問に対してこう言った。


「いや、俺じゃない」


「有川特官が撃ったんじゃないとすると……」


小橋はそう言うと東京駅入り口付近にいる双葉を見た。するとそこでは双葉が双眼鏡を使って此方を見ていた。そして双葉は小橋が此方を見ていることに気が付くと、双葉は小橋達に見えるようにライフルを持ち上げて見せた……


「双葉が狙撃したみたいですね」


「そうみたいだな…… それより有川特官立てますか?」


「大丈夫だ。それより俺の部下はどこにいるんだ?」


それの答えは有川が立ち上がるとと分かった。有川の部下達はジャックを倒してからも残りのゾンビの掃討をしていた。


「手伝うか。小橋も行くぞ!」


「はい!」


そう言うと有川と小橋はゾンビのいるところへと走っていってしまった。


「来た!私の時間!」


星水はそう言うと短剣を両手に持った。


「待ってろよゾンビ!」


星水はそう言うとゾンビの所へ走って行ってしまった……




東京駅八重洲南口、宗部隊……


この場所には宗率いる第三部隊がいた。今回の宇土の作戦では八重洲南口は宗の部隊のみが待機する作戦の為、もしここが突破されると簡単に殺られてしまう作戦になっていた。なので、宗も部下達もいつもとは違う顔をしていた……



バンッ!


突然天井から誰かが降りてきた。それに気が付きその方向を見るとそこには水瀬がいた。


「こちらに向かってゾンビが来ている。全員用意した方がいいぞ」


水瀬がそう言うと、そこに宗がよってきた。そして水瀬にこう言った。


「問題ありませんよ。いつでも戦える用意が出来ているので……」


「そうか…… じゃあ先に行くぞ!」


水瀬はそう言うと槍を持ち、一人で外に出ていってしまった。それを見た宗は止めようとしたが、それはすでに遅かった。


ドンッ!


再び誰かが天井から落ちてきた。宗はその方向を見るとそこには水瀬の部下がいた。


「なんで水瀬班は上からくるの?それにここ第三部隊の場所だけど……」


宗が水瀬の部下達にそう言うと、水瀬班副班長の桜庭が他の人に先に行くよう指示してから宗の方に来た。


「水瀬班は自由行動と宇土司令に支持されていて、天井から降りてきたのは水瀬班長の指示…… これが理由。先に行きますよ!」


桜庭はそう言うと、走って水瀬の所へと行ってしまった。


「宗准官、どうしますか?」


そう言ったのは部下の八代だった。この時、宗は攻めるべきか悩んでいた。しかし、水瀬班が前線にでたことによって考えが固まった。


「これより前線にでる!千田と西条は何かあった時の為にここで待機。他は水瀬班の援護をしろ!」


宗が部下達に指示すると部下達は一斉に水瀬班のいる前線へと走り出した……



千田脩司せんだしゅうじ


ゾンビ対策士長


武器……刀(日本刀)

短剣

拳銃

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