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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第一章 新人
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#064 書類

ゾンビ殲滅局、東京本部屋上……


ここには二人の人間がいた。一人は対策2に所属する対策官で、もう一人は対策3の司令官だった。こうして見ると不思議なものだ。普段は交わることのない二人が一緒に同じ場所で銃を構えているのだ。



パンッ!


双葉は1500m離れたホテルの屋上にいるトレイに向けて銃弾を放った。そして菊川の持っていた望遠鏡を覗いた。するとその屋上にさっきまで銃を構えていたトレイが見えず、その銃だけが置いてあるのが見えた。



「当たったか?」


「いや、分からないので標準は合わせておきましょう」


双葉はそう言うとライフルを再び構え直した。が、五分たってもトレイは銃を持たなかった。なので双葉は立ち上がるとこう言った。


「宇土指令、戻りますよ」


双葉はそう言うとライフルをしまうと階段を下りていった。正直宇土はライフルを持っただけで何もしていない。トレイとの狙撃対決は宇土が一発も撃たない内に終わってしまったのだ……




15分後


東京デラックスホテル屋上……


「有川特官!ありました!」


そう言ってトレイが使っていたと思われる銃に駆け寄ったのは有川班の上丘だった。


「現場はそのままにしとけよ。絶対に物をずらすな!」


太い声でそう言ったのは有川だった。


双葉が狙撃したトレイがいた東京デラックスホテルには有川班が来ていた。本来ならば、双葉の所属する小橋班が行くべきなのだが、すでに班長である小橋は帰宅しており行動が出来なかった為、ホテルの近くにいた有川班が捜査に入ることになったのだ。


「有川特官、ここに血液と思われる液体が……」


「血と思われる?」


有川はそう言いながら、秋津の元へと移動した。そして秋津の足下にある血液をしゃがんで見た。


「特官、この液体、血液にしては少し可笑しくないですか?」


秋津がそう言うと有川がこう言った。


「確かに匂いが血液って感じがしないな……」


有川はそう言うと立ち上がった。そして後ろにいた佐瀬にこう言った。


「佐瀬!本部に連絡して研究員を来させろ!」


「はい!」


佐瀬はそう答えるとスマホを取り出した。そして階段の方まで戻ると宇土に電話しはじめた……





午後11時、


東京本部、対策3専用室……


「宇土はいるか?」


そう言って部屋に入ってきたのは有川だった。するとすぐに宇土が走ってやって来た。


「何かありましたか?特官」


宇土がそう言うと有川が宇土に十枚ほど印刷されている紙を渡した。


「電話で話したやつをまとめてある。これを読んでおけ。それと仲野本部長には既に伝えてある」


「はぁ……」


宇土が紙を受け取ると、有川はさっさと部屋を出てしまった。多分有川にはまだ仕事が残っているのだろう。一応彼はゾンビ殲滅局で一番上の階級、特別ゾンビ対策官なのだから……


「堤!これ読んでるから何かあったら頼むわ」


宇土は宇土指令隊副指令長の堤にそう言うと自分の席に着いた。そして有川から渡された紙を読み始めた……


すると宇土が三枚目の紙を読むと今までと表情が変わった。


「米田!ちょっと来て!」


「ん?」


宇土がそう呼ぶと米田がやって来た。米田は不思議そうに宇土が読んでいた紙を覗きこんだ。


「アクリルガッシュって要するに絵の具で良いんだよな?」


宇土がそう言うと米田がこう答えた。


「当たり前じゃん。絵の具じゃなかったら何だよ」


米田がそう言うと、宇土が突然米田に紙を渡した。そして宇土が指差している文章を読めといった。するた米田はしぶしぶその文章を読み始めた。



「屋上に赤い液体が垂れていたので調べてみた結果、アクリルガッシュであると判明した……」


と、書いてあった。



「何で絵の具がこぼれてるんだ?」


米田がそう言うと宇土が突然立ち上がるとこう言った。


「そう!そこなんだ。双葉が狙撃した所は俺もいたはずなんだ。なのにその屋上には、一滴も血がこぼれてなかったそうなんだ!」


宇土は米田の肩を掴みながらそう言った。


「じゃあ何で逃げたんだ?」


「それは分からない。だからこれから対策4まで聞きに行く。あとはよろしく!」


宇土はそう言うと走って部屋から出ていってしまった。多分しばらくは戻ってこないだろう。宇土は一度部屋から出ると一時間は戻ってこないのが、ほとんどなのだから……



東京のとある下水管の中……


「何とか逃げ切った。狙撃されたけど、ちゃんと血は洗い流してダミーの絵の具を離れたところにこぼしておいたから大丈夫だと思う。それじゃあいつもの所で会おう……」


トレイはそう言うと小型無線機をポケットにしまった。そしてゆっくりと地下へと下りていった。そして足が水についた。トレイがおりた場所は下水管の中だった。下水管の中は、トレイ達の敵であるゾンビ対策官が全くといって良いほど来ない所なので、トレイ達には安全な所だった。それに何より下水管はどこまでも繋がっているため、もし対策官に追われていても簡単に逃げることが出きるのだ。


「ん?なんだあの光は……」


トレイは前から向かってくる光に気付いた。が、こんな所を歩く連中など決まっている。なのでトレイはゆっくりと刀を抜いた……




堤准一つつみじゅんいち


准高司令官


武器……拳銃

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