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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第一章 新人
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#007 東京ゾンビ殲滅作戦β

大東京埋め立て場、コントロールセンター……


この大東京埋め立て場にはコントロールセンターと呼ばれる建物があった。この建物ではゴミの管理などをしている機械なとがあり、かなり大きかった。そしてこの建物には職員用の食堂や休憩室といった設備もあった


「こちら九条班!コントロールセンター内の確認終えました」


「分かった。作戦が終わるまでそこに待機していろ!」


「了解しました」


女性対策官はそう答えると無線機をしまった


彼女の名は九条汐香くじょうゆうか、G班の班長だった。そんな九条率いるG班はコントロールセンター内のゾンビを倒す任務についていた


けれどどんなに建物の中を見て回ってもゾンビは居らず、結局ゾンビと戦うことなく任務を終えることになった


「任務完了よ!あとは指示があるまで待……」


九条がそう言いながら振り向いたときだった。無線を使う前までは後ろにいたはずの部下達がいなかった。そして変わりに部下のいた床に赤色の液体が垂れていた


「これは……」


九条はボソッと言うとしゃがみ、その液体を近くで見た。するとその独特な感じからそれが血液だと分かった


「これは一体……」


九条はそう独り言を言うと、芝に報告するために無線機を取り出した



ガシャン!


突然無線機を持っていた右手に謎の痛みが走った。九条は突然の出来事だったため無線機を落としてしまった


「誰だ!」


九条は低い体勢のまま血液を飛び越えた。そして左手を床につき、体を捻りながら拳銃を取り出した



パンッ!


建物の中に一発の銃声が鳴り響いた。そしてすぐにドサッ!という音がした


『誰だ?こいつは』


九条はそう心の中で思いながら、拳銃の安全装置をつけた。そして慎重に倒れている人に近寄った。が、九条が撃った人はフードを被っており顔が見えなかった。なので九条は仕方なく倒れている人のフードを外した


『こいつ何処かで見たことがあるような……』


フードを外し、倒れている男の顔を見るとそう思った。なので何とか思い出そうとしていると、数日前に見た捜査資料が浮かんできた


「お前、ゾンビ愛護団体のリーダーか」


九条はそう言うとその男の顔をもう一度じっくりと見た



ゾンビ愛護団体…… それはゾンビを殺すなと言っている狂った団体である。その団体の活動はゾンビ殲滅局と全く反対の行動をとっており、何回も対策官と衝突していた


そしてこの組織は厄介なことに武器を所有していた。この武器というのが拳銃ならば可愛い方で、最近だと軍用のライフルを所持しているとの報告もあった



『しかし何でその組織のリーダーがここに?』


九条はそう考えたが、いまその事を考えたところで意味はなかった。なのでとりあえず部下を探すことにした……




大東京埋め立て場、小橋班……


「はんちょー!向こうの道から誰かが来てるよ!」


短剣を持っている女性対策官がそう言った。すると小橋はすぐにその方向を見た


「あれは林班ですね」


小橋の部下の一人が双眼鏡で覗きながらそう言った


今回のような複数の班が参加する作戦の場合、状況に応じて合流したりすることもある。けれど今回の作戦は元から厳しい戦いになると言われていなかったため、林班に何が起きたのか小橋は気になった


「菊川、念のために報告を!」


「了解しました」


小橋がそう指示すると、部下の女性対策官は双眼鏡をしまった。そして変わりに無線機を取り出すと、林班との合流について報告し始めた


「何があったんでしょうね。これくらいの作戦で合流してくるとは……」


「仕方ないよ。現場じゃ何が起きるか分からないしね」


小橋は狙撃銃を持っている部下にそう言うと、林班に近付いた。そして林にこう聞いた


「林!何があったの?」


するとその質問に林ではなく、冨沢が答えた


「有川班担当区域を通り抜けてるとき、結構な量のゾンビに会ってさ。だからこっちを通り抜けろと言われて……」


「そう……なら林班担当の区域手伝うよ」


小橋にそう言われると林は「えっ?」と言ってしまった


しかしそう言ってしまってもおかしくはなかった。何故ならこの作戦は開始してから対して時間が経っていなかった。なので手伝うということは、この区域にいたゾンビを倒し終えたという意味になる


「もう担当区域の殲滅終えたのか?まだ対して時間経ってないのに」


林がそう言うと、小橋の後ろにいる狙撃銃持ちの対策官がこう言った


「それなら問題ありません。神尾一佐より回遊魚して良いと言われていますので」


回遊魚とは……一部の対策官が使っている言葉で、作戦現場を自由に回ってゾンビを倒せという意味である


「理由は双葉の言うとおり。だから問題なし」


小橋にそう言われても林は不安だった。その回遊魚というのはあくまで中央の区域だけの話ではないかと思ったからだ。けれどここまで言われると断るわけにもいかず、「分かった」と言ってしまった


「それじゃあ行くか」


小橋はそう言うと林班担当区域に向かって走り出した。林は別に急がなくても大丈夫と言おうとしたが、自分以外の全員が走りだしたため、止められなかった……





秋津紅葉……准ゾンビ対策官


武器…高熱剣

拳銃



※修正済み

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