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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第一章 新人
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#058 聴力

ドスッ!


そんな音がすると染井は恐る恐る目を開けた。するとそこにはサーベルを持っている三間がいた。そしてよく見ると染井の隣には先程の犬が血を出して倒れていた。染井は立ち上がるとその犬を眺めた。すると血の色があきらかにおかしいことに気がついた。なのでその犬の臭いを嗅いでみるとまるでゾンビのように臭かった。


「この犬臭すぎませんか?」


「確かにそれは思った。まるでゾンビみたいだよね……」


染井はそう言うとあることに気がついた。なので前線は三間を含む部下に任せて染井は前線を離れた。そして比較的安全な後衛に移ると無線機を取り出した。そしてしばらくすると宇土の声が聞こえてきた。


「はい宇土ですが?」


「宇土さん!大変です!第三勢力が現れました!」


染井は早口でそう言った。すると宇土はそれに対してこう質問した。


「第三勢力?それは何だ?」


「はい。それは……」


染井がそこまで言ったところで突然無線が切れてしまった。この時宇土は何かあったのだろうとしか思っていなかったが、染井にはピンチが訪れていた。



「え?」


突然無線機が染井の手から落ちた。そして染井の前に一人の人間が立った。が、その人は対策官ではなかった。


「それ以上喋ってもらうと困るんだよ。わざわざ長い時間かけて作ったのに……」


その声はエースだった。染井は剣を持っているエースを見てこう言った。


「何故犬にもゾンビ化させたんだ?」


するとエースは少し間をあけるとこう言った。


「それは当たり前でしょ。人間をゾンビにするには限界がある。だからまだまだたくさんいる犬をゾンビ化させたら…… と考えたんだ。まぁ実際にこの研究がされたのが五年前からなんだけどね」


エースはそう言った。染井にとってエースはいいやつだと思った。もちろん敵だが、エースは口が軽いので大体のことを話してくれる。なので対策官側としてはありがたいのだ。


「まあいい。詳しい話しは牢獄の中で聞かせてもらおう」


染井はそう言うと剣を構えた。そしてエースに向けて剣を何回もふった。が、エースはその全ての攻撃を避けてしまった。


「駄目だよ。そんなに適当に振っても……」


エースはそう言うと突然剣を振った。すると染井の手から剣が飛んでいった。そして手が突然痺れた。


「クソッ!」


染井はそう言うと今度は拳銃を取り出した。そしてエースに向けて撃とうとした時だった。突然エースは木の裏に隠れてしまった。


「そろそろ時間のようだ。また剣をあわせるときが楽しみだよ……」


エースは突然そう言うと森の奥へと消えていった。染井はエースが逃げるときに拳銃で当てようとしたが、木が邪魔で当てることが出来なかった……




倉戸山、山小屋……


「大丈夫か?沖田」


そう言って同じ隊の仲間に手をさしのべたのは菱田川だった。宮島部隊は過去にも爆発に巻き込まれた時があった。なので爆発の対処ほうは隊員達は知っていた…… と言ってもすぐにしゃがむくらいだが、宮島部隊は独自の知識を使い生き残ってきたのだ。なのでこれくらいの爆発で死ぬわけがなかった。


「菱田川さん、宮島隊長はどこにいるのですか?」


沖田が突然菱田川にそう聞いた。すると菱田川は土井達がいるほうを見てこう言った。


「宮島隊長はまだ見つかっていない…… だから今探しているところだ……」


菱田川と沖田の横では土井、藁谷、小牧が瓦礫をどかしていた。が、その瓦礫の下に誰かがいるという感じではなかった。すると突然藁谷が手を止めて突然目を閉じた。するとそれに気付いた土井がこう聞いた。


「近くにいるの?」


土井がそう聞くと藁谷はゆっくりと目を開けてこう言った。


「近くに何かがいる」


「何かってゾンビじゃないの?」


「いや、ゾンビとは何かが違う……」


するとその会話に気が付いた菱田川がここにいる全員に聞こえるようにこう言った。


「全員武器を持て!近くに誰かいる!」


菱田川が突然そう言ったので小牧は何があったのか分からないまま槍を手にした。そして、一分もたたないうちに奴等がやって来た……



「菱田川さん!北側の草むらに何かいます!」


突然そう言ったのは真中だった。すると全員がその方向を見た。そしてついに、真中に向かって黒色影が襲いかかってきた……


ビシャッ!



突然真中の足下に血が垂れた。そして真中の槍には小動物が刺さっていた。


「真中、何だそれ?」


菱田川がそう聞いた。すると真中はこう言った。


「たぶんこれはゾンビ化した犬ですね」


真中がそう答えたときだった。再び北側の草むらにからゾンビ犬が飛び出してきた。


「二人一組になって戦え!」


そう言ったのは菱田川だった。すると宮島部隊に所属しているメンバーは自然と組んでいた。これが宮島部隊が強い理由だと小牧は感じた。


「小牧!僕が組むよ!」


藁谷が小牧にそう言ってきた。これによって今は藁谷が小牧の相方となった。



「よいしょ!」


そんな声が聞こえると突然小牧のすぐ横にゾンビの死体が落ちた。小牧は顔を上げるとそれを倒したのは土井だということが分かった。


「小牧、僕達は前衛が倒せなかった残りを倒すよ!いつでも戦えるように用意して!」


小牧は藁谷にそう言われると前を見た。が、前には土井と菱田川がいた。なので破られることはほとんどないと思っていた。が……



ドスッ!


突然小牧の横からとても臭い匂いが漂ってきた。が、その原因は横を見ればすぐに分かった。何故なら藁谷のサーベルには血が付いていて、足下には死体が落ちていた。


「小牧、横からもくる!気をつけて!」


藁谷はそう言うと再び鋭い目付きで前を見た。藁谷はさっき完全に襲われたはずだった。なのに何故藁谷が殺られなかったのか?その理由は藁谷の聴力にあった。藁谷は聴力が良く、かなり小さい音でもはっきりと聞こえた。それに本来なら藁谷の年齢では聞こえないはずの音も聞こえた。藁谷は聴力を駆使してゾンビに気が付いたのだ。



「菱田川さん!さすがにこの量は多すぎません?」


そう言ったのは土井だった。と、言ってもゾンビ犬を倒しながらだが……


「仕方ないだろ。人より犬の方が数的には多いんだろ!とにかく倒すしかないぞ!他の班に迷惑をかけたくないのであればな!」


菱田川はそう言いながらも大量のゾンビ犬をどんどん倒していった……




沖田一迪おきたかずみち


三等ゾンビ対策佐官


武器……ロングソード

短剣

拳銃

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