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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第一章 新人
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#006 東京ゾンビ殲滅作戦α

「それじゃあ散開!」


林がそう言うと冨沢は右へ、塚西と中鈴は左にいるゾンビへと向かった


「小牧、サポート頼むよ」


冨沢はそう言うとゾンビに近寄り、首を斬った


『一体くらいはやらなくちゃ……』


小牧はそう思い、冨沢のいる所まで走った。すると冨沢は近くにいたゾンビの両足を刀で斬り取った。そして小牧を見ながらこう言った


「小牧!コイツの首に槍を刺してやりな!」


どうやら冨沢は小牧のためにゾンビを動けないようにしてくれたようだ。しかしそれでも周りにはまだゾンビが数体いた



サクッ!


小牧が槍でゾンビの首に刺すと、ゾンビは動かなくなってしまった


「小牧ナイス!それじゃあ残りは任せて!」


冨沢はそう言うと顔をあげた。そして目の前にいるゾンビの首を吹っ飛ばした。そのゾンビは最近ゾンビになったものらしく、小牧のいる所まで血が飛んできた



パキッ!


突然後ろから何かが折れる音が聞こえてきた。なので小牧は後ろを向くと、そこにはゾンビがいた


『殺らなくては!』


小牧は心の中でそう思うと槍を構えた。そして先程と同じようにゾンビの首目掛けて槍を刺そうとした。が、ゾンビはその攻撃を避けてしまった


「え?」


小牧は攻撃を外すと勢い余って前に倒れてしまった。するとゾンビは小牧の目の前に立ち塞いだ


「冨沢!」


小牧のピンチに気がついた林は冨沢にそう言った。しかし冨沢は複数のゾンビと戦っており、小牧を助ける余裕がなかった


「小牧!動くな!」


林は突然小牧にそう叫んだ。なので小牧はゾンビがゆっくりと頭を近付けてきていると分かっていても動かなかった



パンッ!


辺りに一発の銃声が響き渡った。そしてその音に少し遅れて「ドサッ!」という音が聞こえた


「小牧、大丈夫か?」


林は戦いながらそう聞いた。なので小牧は念のために腕や足を見た。しかしどこからも血は出ていなかった


「大丈夫です!」


「そうか。なら手伝ってくれ。数が増えてきているような気がするんだ」


林はそう言うと短剣で近くにいるゾンビの首を斬った


「林!お前の班は先に行け!」


突然どこからかそんな声がした。なので林は周りを見ると、少し離れたところに有川がいるのが見えた


「後は任せな」


有川はそう言うと大鎌を持ち、林の所まで駆けつけた


「了解です」


林はそう言うと近くにいたゾンビを殺し、すぐに下がった



「林!まさかこの大群を強行突破するの?」


冨沢は林にそう聞いた。数秒前まではあまりゾンビはいなかったのに、有川班と場所を変えてからというものの、ゾンビは数を増やしていた


「いや、さすがに無理がある。だからここを避けて担当の区域に行く」


「つまり正面門から入った班の区域から行くってこと?」


「そう言うこと。早く行くよ」


林は冨沢の質問にそう答えると走り出した。この大東京埋め立て場の真ん中の区域は神尾、小橋、新庄班が担当している。そして今の林班の位置的に小橋班と会う確率が高い…… 林はそんな事を考えながら走っていた




「佐瀬は右、秋津は左を頼む!」


林班が移動すると、有川は二人にそう指示した。すると佐瀬と秋津は指示通りの場所でゾンビを殺し始めた


「有川さん!自分らはどうしましょうか?」


有川の部下である酒田はそう聞いた。すると有川はゾンビと戦いながらこう言った


「酒田と上丘は林班についていけ!合流後は林に従え!」


「了解」


上丘はそう言うと酒田と一緒に林班の走っていった方向へと向かった。有川班の担当区域はかなり狭かった。なのでこの場さえ片付ければ班としての任務は完了だったのだ


しかしこの場にはかなりのゾンビがいた。なので上丘は大丈夫なのかと不安になりながらこの場を離れた……



「佐瀬!後ろ!」


突然秋津はそう叫んだ。すると佐瀬は持っている刀を大きく振り、そのまま後ろまで持っていった。すると何故か刀が軽くなった


「危ない!」


真後ろからそんな声が聞こえると、振り向こうとしていた佐瀬の顔に血が飛んできた


「うっ!」


顔に血が当たると怯んでしまった。しかしすぐにその状況を把握した


「やっちまったな」


佐瀬はそう言うと持っている刀を見た。その刀は握る部分しかなく、肝心の刃が無かった


「剣貸しましょうか?」


秋津はそう言うと佐瀬に剣を差し出した。秋津の持っている剣は、ゾンビ殲滅局が作ったオリジナル武器で扱いが複雑で、日頃から使っていないと性能を十分に生かしきれないものだった


「高熱剣は秋津が持ってた方がいい。俺はこれを使うから」


佐瀬はそう言うと素早く短剣を取り出した。そして近くにいるゾンビ目掛けて短剣を投げた。するとその短剣は回転しながら飛んで行き、見事ゾンビの首に突き刺さった


「二人ともそろそろ戻ってくれないか?さすがに限界がある」


そう言ったのは有川だった。有川は二人が色々と話している間、大量のゾンビから守っていたのだ


「了解です」


秋津はそう言うと最初の指示通り、有川の左にいるゾンビを殺し始めた。なので佐瀬もゾンビと戦うために、投げた短剣を取ろうとした。すると近くに太陽の光を反射している何かが目に入った。なので佐瀬はそれが何なのかと思い、よく見てみるとそれは刀の刃だった


「手入れ不足だったかなぁ……」


佐瀬はボソッと言うとゾンビの首に突き刺さっている短剣を引き抜いた。そして横目でゾンビのいる場所を確認すると、走って距離を詰めた……



佐瀬由宇……二等ゾンビ対策佐官


武器……刀

拳銃

短刀


予備武器……短剣



※修正済み

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