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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第一章 新人
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#053 反撃

関東ゾンビ殺所場……


この建物の南門には九条班と小橋班が向かっていた。この九条班は大東京埋め立て場ゾンビ殲滅作戦後に班員が変わっており、班長である九条と副班長を除く、三人が少し前まで予備対策官だった人で構成されている。なので班員は皆若く、大量のゾンビを倒すのに適している班になっていた。



南門……



「いくら何でも弱すぎだろ」


そう言ったのはジャックだった。ジャックはそう言うとスマホを取り出した。すると一通のメールが着ていることに気が付いた。そのメールの送り主はエースだった。そのメールの内容はこうだ。


「作戦は失敗した。シンクはまだ奴等の手の中だ。だからいつもの所で会おう」



……と書いてあった。ジャックはその画面をケイトに見せるとこう言った。


「引こう。ここにいても無駄だ」


ジャックはそう言うと敷地内から出ようとした。が、すると突然ジャックの顔から血が流れた。そして地面に刃物が落ちた。


「マチェット?」


ケイトはそう言うと短剣を取り出して、そのマチェットが投げられた方向を見た。するとそこには丹波が槍を持って立っていた。


「お前は最初に倒したはずじゃ……」



ジャックはそう言うと丹波を見ていた。が、丹波は何も持たずに立っているジャックに向かって槍で突き刺そうとした。するとジャックはその攻撃を完全に避けることが出来ず、腹に攻撃が当たってしまった。


「大丈夫?」


そう言ったのはケイトだった。するとジャックはこう言った。


「大丈夫だ。少し擦っただけだ」


ジャックはそう言うと刀を手に取った。そして丹波に向けて振りった。すると丹波はその攻撃をしゃがんでかわした。そして地面に落ちていた羽部の鎌を持った。そして鎌を振ると、その攻撃はジャックに当たった。



「よし!」


丹波はそう言うとふらついているジャックに向けて槍を突き刺した。するとジャックは口から血を吐き出すと倒れてしまった。丹波はその姿を見るとケイトにこう言った。


「これでジャックは捕まえたのと同じだな。そしてあんたも同じようにしてやるよ!」


丹波はそう言うとゆっくりとケイトに近付いていった。すると突然ケイトは走って逃げ出した。が、ケイトがゾンビ対策官から逃げられるはずがなかった。何故ならばこの殺所の屋上に奴がいたからだ。



突然ケイトは倒れた。その時何故倒れたのか分からなかったが、足から血が出ていることは分かった。すると突然ケイトに向かって誰かが飛び付いてきた。



「かくほ~」


そう言って取り押さえたのは星水だった。すると星水の後を追うように小橋達がやって来た。そして小橋達がその場につくとジャックを取り押さえ始めた……



「丹波対士長、北門に救護班が待機しています」


そう言ったのは九条班の副班長である三宅だった。丹波はそう言われるとゆっくりと北門を目指して歩き始めた。その丹波の後ろではジャックとケイトに倒された仲間が助けられていた……



「小橋三佐」


小橋を呼んだのは九条だった。小橋は呼ばれたことに気が付くと九条の方を見た。


「どうした?」


すると九条は小橋にあることを質問した。


「何故ケイトは突然倒れたのですか?」


と九条は聞いた。すると小橋は建物の屋上を指差してこう言った。


「あそこから狙撃したんだ。双葉がね」


小橋はそう言うと取り押さえられているケイトの所へと近付いた。そしてケイトを取り押さえている菊川と九条の部下にこう言った。


「そいつは足を怪我しているから気を付けろよ」


……と小橋は言った。




それから30分後、関東ゾンビ殺所場北門……



「倉科よく耐えてくれたね!本当に俺の首が飛ぶかと思ったよ」


そう言っているのは対策3に所属して、なお今回の作戦の主指揮であった宇土だ。宇土はそう言うと倉科の肩を叩いた。すると倉科は辺りを見回してからこう言った。


「そう言えば林班の人が二人しか見えませんが、何かあったのですか?」


倉科がそう聞くと宇土は冨沢にこう聞いた。


「林は何処にいるか知ってる?」


「林なら途中で南門に行きましたよ。その後は知りませんけど……」


冨沢がそう言うと宇土は突然小橋にこう言った。


「林達がここに以内から連れてきてくれないか?もしかしたら迷子とかの可能性もあるし」


「分かりました!」



小橋はそう言うと部下を引き連れて敷地内へと入っていった……




一時間後、ゾンビ殲滅局東京本部、本部長室……


「お疲れの所悪いけど報告はしていってくれ」


本部長の仲野はそう言うと席に着き、作戦に参加した班長達にお茶を渡した。すると突然宇土が皆の前に出て来てこう言った。



「今回の作戦の結果についてですが、シンクの脱走を防ぐ事に成功した上に、ケイトとジャックを捕まえることに成功しました。が、林を含む16名が負傷しました」


仲野はそれを聞くとこう言った。


「とりあえず死者が出なかったのは良かった」


仲野はそう言うと立ち上がり、自分の席へと書類を取りにいった……





ゾンビ殲滅局東京本部、対策2専用室……


「冨沢准官!そう言えば林班長はどうして負傷したのですか?」


そう言ったのは小牧だった。が、冨沢には何故林が負傷したのか分からなかった。すると突然林と一緒に行動をしていた塚西がこう言った。


「南門に移動する途中で不審者捕獲システムに反応して、その罠に引っ掛かったんだ。それで林班長は落とし穴に落ちて、運悪く頭を石にぶつけて病院に行ったんだ」


塚西がそう説明すると冨沢と小牧はとても驚いた。何故なら小牧達はかなりギリギリの戦いをしていたのに、その間三人はシステムに反応して足止めをくらっていたのだ。なのでこれには驚くしかなかった……





三宅歩武みやけあゆむ


一等ゾンビ対策官


武器……大鎌

短刀

拳銃

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