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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第五章 調査
340/347

#309 邪魔

旧下水管D13……


D13方向には倉科部隊、北音寺班、笛中班が来ていた。D13方向はこれまで接敵しておらず、ここまで順調に進んでいた。そのため倉科は『この先も大丈夫なのかな〜』と思いながらG1へ繋がる配管を見ていた。するとG1の様子を見に行っていた丹波と羽部が走って戻ってきた


「どうだった?」


倉科は二人にそう聞いた。すると丹波は「います! おそらく亜種です」と言った


「亜種? こっちの方向に亜種なんていたっけ?」


丹波の報告を聞くと倉科はそう言った。すると少し離れた所にいる笛中が「エリアGには胃液を吐いて攻撃してくる亜種がいるよ」と言った


「それです。そこそこ大きいゾンビで胃液を吐いてました」


笛中の説明を聞いた丹波はそう言った。すると倉科は「それは非常にマズい……。胃液ゾンビの対策なんて何もしてないから対抗できない……」と言った


「じゃあどうするんですか。G1を通らないとI方向に進めませんよ」


丹波はそう言った。G1にはI方向とG13に伸びる二つの配管があった。そのため、G1を制圧しないと先に進めなかった


「倉科、何も用意してないなら俺達がやる」


笛中がそう言った。なので声のする方向を見ると、そこには緊急防御箱を持った笛中と北音寺がいた


「緊急防御箱……ですか?」


倉科がそう聞くと笛中は「あぁ、対策4に頼んで用意してもらったんだ。だから倉科達は戦わなくていい」と言った。そして笛中は後ろにいる墳本と片原に「二人とも用意はできてるか?」と聞いた


「はい。大丈夫です」


「いつでも戦えます」


二人からそう返ってくると笛中は「戦わない人はここで待機しててくれ」と指示を出した。なので倉科は「私も戦ったらダメですか?」聞いた。するとすぐに北音寺が「緊急防御箱も無ければ遠距離武器も無いんだろ? なら危険だから残ってた方がいい」と言った


「そうですよ。いくら何でも胃液吐くゾンビ相手に防ぐ手段無しで戦うのは不利過ぎます」


丹波もそう言って倉科を止めようとした。しかし倉科は「大丈夫。そこは上手くやるから」と言い、引こうとしなかった。するとそんな倉科を見た笛中は「分かった。来てもいいけど自分の身は自分で守ってよ。亜種相手だと俺達も余裕がないから」と言った


「大丈夫です。これでも対策1の隊長ですから」


倉科はそう言った。すると笛中は丹波に「丹波、何かあったら判断は任せる」と言った。なので丹波は「分かりました」と答えた。なので笛中は「それじゃあ行こう」と言い、G1へ繋がる配管へ入った行った……


「行かせて良かったの?」


笛中達がこの場から居なくなると、七氏が丹波にそう言ってきた。なので丹波は「行くっていうならしょうがないよ。あの人、結構暴走するタイプの人だし……」と言った


「倉科さんなら大丈夫だと思いますよ。今までも何とかしてきたんですから」


そう言ったのは鳩浜だった。なので丹波は「今回も何とかなれば良いんだけどね……」と言った



旧下水管G1……


「墳本と片原は援護を頼む」


笛中はそう言うとG1に入った。そして懐中電灯で亜種を照らした


「これが亜種か」


初めて亜種を見た北音寺はそう言った。亜種はG1の真ん中で突っ立っており、懐中電灯で照らされても反応しなかった


パシュッ!


突然そんな音がすると亜種の足に矢が刺さった。すると亜種は矢が飛んできた方向を見た


「行こうか。二人に胃液を吐かれると防ぐ手段が無いし……」


北音寺が笛中にそう言ったときだった。突然近くから発砲音が聞こえた


「銃か!?」


笛中はそう言うと音がした方向を懐中電灯で照らした。するとそこには捕獲機を持っている倉科がいた


「命中!」


倉科はそう言うと捕獲機を地面に捨てた


「倉科、何を……」


北音寺がそう聞くと倉科は「説明はあとでします」と言った。そして地面に置いていた槍を持って亜種に近付いていった


「まずはココ!」


倉科はそう言うと槍を亜種の両足に突き刺し、距離を取った。すると亜種は叫び、倉科の方向を見ようとした。しかし亜種は両足を一本の槍で刺されてしまっているため、バランスが取れず倒れてしまった


「もらい!」


倉科はそう言うと短剣を取り出し、亜種の首を斬ろうとした。しかし亜種の頭にはネットが掛かっており、剣で斬ることが出来なかった


「あ〜やっちゃったなこれは……」


それに気が付くと倉科はそう言った


「倉科、倒したか?」


笛中がそう言いながら倉科のいる所にはやって来た。なので倉科は「動きは封じましたがネットが邪魔で……」と説明した


「刀でネットごと斬るか?」


北音寺がそう聞いてきた。しかし今回のゾンビは胃液を吐いてくる亜種のため、笛中は「それだと胃液を吐かれる可能性がある。クロスボウで離れた所から倒そう」と言った


「それもそうだな」


北音寺はそう言うと離れた所でクロスボウを構えている墳本と片原を呼んだ。そして矢で亜種を仕留めるよう指示を出した


パシュッ!パシュッ!


二人は胃液を吐かれても掛からない位置から矢を撃った。その矢は二本とも亜種の首に刺さった


「倒したか?」


笛中はそう言うと、緊急防御箱を広げながら亜種に近寄った。そして緊急防御箱を盾にしながら慎重に亜種の首を斬った


「これで大丈夫。墳本、他の人を呼んできて」


笛中は墳本にそう指示を出した。すると墳本は「分かりました」と言い、D13へ繋がる配管へと向かって行ってしまった……


墳本連つかもとれん


三等ゾンビ対策佐官


武器……槍

拳銃

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