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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第五章 調査
329/347

#299 策

作戦司令車付近にて……


「しかしどうしたものかな〜」


宇土はそんな事を言いながら、かれこれ数分間同じ所をグルグルと歩いていた。なのでそんな宇土に米田は「別に期限までは時間あるし大丈夫でしょ」と言った


「時間を置いてもダメだった場合について考えてるの。皆も何か良い案ないか?」


宇土はA5のゾンビ対策について部下達にそう聞いた。しかし宮島、布田の二班で対処できなかった場所を他の班が攻略できるとは誰も考えていなかった。なのでその事について部下達は何も言わなかった


「やっぱり運に任せるしかないのかね〜」


宇土はそう言うと近くに置いてある椅子に座った。するとそんな宇土に屋島が「そう焦らずとも奥の手があるじゃないですか」と言った


「ランチャーは諸刃の剣なんだよなぁ〜」


宇土がそう言うと屋島は「いえ、それではなく……」と否定した。なので宇土は「ランチャーじゃないなら何のこと? 俺はそんな奥の手を用意したつもりはないけど」と聞いた。すると屋島はこう言った


「応援を頼めば良いんですよ」


宇土はそれを聞くと「応援ねぇ……。埼玉は色々あったから頼めば送ってくれると思うけど、その他はどうかねぇ……」と言った。するとそんな宇土に「応援要請ってそんなにホイホイしていいものなの?」と米田が聞いた。なので宇土はこう答えた


「そこなんだよね。本来他県への応援要請ってのは、ヤバい場合かヤバくなると予想されるときに使うものだからね……」


「確かに今回はこちらが攻めているだけで、ピンチではないですもんね」


宇土に続いて堤もそう言った。するとそんな二人の意見を聞いた油井は「つまり狼少年みたいになるのは避けたいということですね」と言った


「まぁそれもあるな。だから応援要請は本当にヤバいときしか使いたくないんだよね〜」


宇土はそう言うとテントの屋根を見つめ、何か良い案がないか考え始めた……



「宇土、戻ったぞ」


突然誰かがそう言った。なので宇土は椅子から立ち上がり、声のした方向を見ると、そこには旧下水管から戻ってきたばかりの有川がいた


「お疲れ様です。どこまで行けました?」


宇土がそう聞くと、有川は「予定通りA4まで確保した」と報告した。するとそれを聞いた堤が作戦司令車に立て掛けているホワイトボードに「A1〜A4クリア」と書いた


「笛中から聞いたんだが、A5はどうなってるんだ?」


有川にそう聞かれると宇土は「現状だとお手上げですね。宮島、布田班で攻略出来ないとなると時間を置くしかないですし」と言った。するとそれを聞いた有川は「そうか……。と、なると今日の作業はもう終わりか?」と質問した


「ええ、もう有川班は本部へ戻って下さい。現状だと出来る事がありませんので」


宇土はそう言うとこの場を離れた。そして堤に「悪いが少し一人にさせてくれ。その間は任せる」と言い、作戦司令車に入っていった……



「みんな、今日はもう本部に戻るぞ」


有川は部下達を待たせている場所に行くとそう言い、専用車を停めている場所へと向かって歩き始めた。するとその道中、佐瀬が「宇土司令何かおかしくありませんか? いつもならもっとハイテンションというか何というか……そんな感じだと思うんですけど」と言ってきた。なので有川はこう言った


「状況が良くない上に、その攻略策が無いんだとよ」


「そういう事情が……。しかし今回の作戦は宇土司令に対するプレッシャーが凄そうですよね」


佐瀬は歩きながらそう言った。なので有川は「そうだな。今回の作戦はこれだけで終わらないからな」と言った


いま行っている『エリアA確保作戦』はあくまで『旧下水管制圧作戦』の準備に当たるものだった。そのため、この作戦が終わらない限り『旧下水管制圧作戦』は始めることが出来なかった。そのため宇土には必ず期限内に『エリアA確保作戦』を終えなければならないという責任があった


「そう考えると司令官って大変ですよね」


佐瀬がそう言ってきた。なので有川は「そうだな。ただ宇土は、ああ見えても優秀な司令官だ。今回も何とかするはずだ」と返すと、専用車に乗り込んだ……



堤准一つつみじゅんいち


准高司令官


武器……拳銃

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