#287 歓迎
午後一時、対策2専用室……
バンッ!
突然、対策2専用室の扉が強く開かれた。なので扉近くに座っている対策官達がその方向を見ると、そこには藍卯と三ツ木がいた
「有川は居るか!」
藍卯はそう呼んだ。するとそれに続いて三ツ木も「柚木も居たら来てくれ」と呼び出した
「今回はどのようなご用件ですか?」
有川は二人のいる所へ行くとそう聞いた。なので三ツ木は「旧下水管の捜査が決まりました」と言った
「旧下水管……、ということは第七回東京地下処理作戦を行うんですね」
「仲野の言い方だとそんな感じだったはずだ。それでその件について話すからついてこい」
藍卯はそう言うと扉を開けた
「三ツ木さん何ですか?」
そう言って柚木もやってきた。なので三ツ木は「それについてはこれから話す。とりあえず付いてきてくれ」と言い、部屋から出ていった
「分かりました」
柚木はそう言うと他の三人と共に部屋から出ていった……
「林、聞いた?」
四人が居なくなると冨沢は林にそう聞いた。なので林は「聞いたよ」と素っ気なく返した
「いや、もっと何かないわけ? 地下処理作戦だよ」
冨沢は立ち上がるとそう言った。しかし林は作業をしながら「でも冨沢には関係ないだろ。地下処理作戦は少数先鋭なんだから」と言った。すると冨沢は「クソったれ! 先鋭自慢か!」と悔しがるとドカッと椅子に座った
「そういえば小牧は参加してたよね? 前回のやつに」
中鈴がそう言ってきた。なので小牧は「ええ、参加してましたが自分はついて走ってただけでして……」と言った。するとそれを聞いた冨沢が小牧に「小牧はいいね〜。未来の先鋭扱いだし」と言った
「冨沢さん。小牧ってそんなに凄いんですか?」
地下処理作戦のことを何一つとして知らない佐伯は冨沢にそう聞いた。すると冨沢は「まぁね。期待の新人ってやつよ」と言った
「いえ、前のに参加できたのはたまたまですよ。ですよね林さん」
小牧は林にそう聞いた。すると林は手を止めこう言った
「まぁ、たまたま……だな。だが、作戦に参加しても大丈夫と判断されるだけの実力があるのは事実だ。そこは誇るべきところだ」
「なるほど……、それでその地下処理作戦というのはどういうものなのですか?」
佐伯はそう聞いた。なので林はこう説明した
「簡単に説明すると、東京の地下にある旧下水管を捜査する作戦だよ」
「捜査は捜査部の担当じゃないんですか?」
「本来であればそうだけど、旧下水管にはゾンビがいてね。それで過去に対策官も亡くなってるんだ」
林はそう言った。するとそれに付け加えるように小牧が「旧下水管では銃が使えないうえ、真っ暗なんだよ。だからその影響もあると思う」と言った
「真っ暗なのは分かりますが、銃が使えないんですか?」
佐伯はそう聞いた。すると林がこう答えた
「ああ、旧下水管が完成したのはゾンビが現れるより前だ。だから銃を使うとどうなるか分からないから使用を禁止してるんだ」
「なるほど……、そんな事情が……」
「そのうえ、そこには亜種がいるみたいだしね。だから俺も参加してみたいんだよなぁ……」
冨沢はそう言った。なので佐伯は「亜種?」とすぐに聞き返した。なので冨沢は「希種は分かる?」と聞いた
「えぇ、もちろん分かります」
「その希種よりヤバいやつのことだよ。具体的には小牧か林に聞いてくれ」
佐伯はそう言われると林を見た。なので林は「旧下水管には白神という武器を使う亜種がいたんだけど、そいつがかなりヤバかったんだよね。今はもう倒したからいないけど……」と説明した
「ゾンビが武器を使うんですか?」
佐伯はそう聞いた。なので林は「そうだよ」と答えた
「そんなゾンビがいるなんて……、殺所の地下危険生物独房でも見たことありません」
「まぁ、あそこは対策官で何とかできるレベルのゾンビしか居なかったからね」
林はそう言った。すると冨沢が「まぁ殺所だしなぁ……。しっかし俺も亜種と戦ってみたいなぁ……」と言い、椅子の背もたれに寄りかかった。するとそんな冨沢に誰かがこう言った
「なら参加するか? 俺と柚木は歓迎するぞ」
そう言われると、冨沢は声のした方向を見た
「えっと、もう終わったんですか?有川さん」
そこには有川と柚木がいた。なので林は立ち上がると「有川さん。何を話されたんですか?」と聞いた。すると有川は「その事についてはこれから話す。もう少ししたら藍卯が計画を立てて来るはずだよ」と言った
「大規模作戦が始まるな。これは……」
それを聞いた中鈴はボソッとそう言った。なので小牧は『大規模作戦か……』と心の中で言った……
佐伯蓮
二等ゾンビ対策官
武器……拳銃




